第三十七幕:未来を写す虹?
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ん♪」
時崎「どうしたの?」
七夏「お顔、赤くなってます♪」
時崎「えっ!?」
七夏「くすっ☆」
そう話してきた七夏ちゃんも、頬が赤く染まっていたけど、俺は何も言わなかった。この少しこそばゆい感覚を、もう少し味わうことにする。七夏ちゃんも同じ気持ちであってほしいと願いながら・・・。
俺が、女の子がいいと話した理由は、もうひとつある。それは、七夏ちゃんの瞳と色の認識に関係する事だ。色の認識に関わる遺伝子はX染色体だ。女の子はX染色体が2つ、そして男の子はX染色体とY染色体の組み合わせとなる。もし、男の子の場合、その子は七夏ちゃんと同じように色の認識が他の人と違ってくるかも知れない。女の子の場合は、俺が虹を七色と認識できている事から、生まれてくる女の子も俺と同じ色の認識が出来る可能性が高い。俺は七夏ちゃんが生まれてくる子の心配をしている様子から、そんな七夏ちゃんが、不安を抱えない可能性の高い女の子がいいと思ったりもしたが、色の認識は個性だと凪咲さんから教わったので、今は正直な所、どちらでもいいと思っている。七夏ちゃんは、色の認識が他の人と少し違っていても、とても魅力的な女の子だと思う・・・それが答えだ。 ん? という事は、やっぱり可愛くて魅力的な七夏ちゃんだから、生まれてくるのは女の子がいいなと思ったり・・・こんな事を考えていていいのだろうか・・・!?
七夏「柚樹さん!?」
時崎「えっ!?」
七夏「いえ☆ なんでもないです☆」
さっき虹を見た時と同じような会話。だけど、俺の考え事を読んでいるかのように、七夏ちゃんはとてもご機嫌な様子だ。
時崎「七夏ちゃん?」
七夏「柚樹さんは、女の子ですね☆」
時崎「え!?」
俺が女の子!? そこだけ切り取ると、凄い事を話してるなと思いつつ、この流れに乗っていて良いのだろうか。この辺りで、切り返そうと思う。
七夏「女の子♪」
時崎「七夏ちゃん、可愛いからね!」
七夏「え!?」
時崎「モテて困るでしょ!?」
七夏「そ、そんな事は・・・」
何かの漫画で見た定番の流れ。七夏ちゃんは小説をよく読んでいるから、このような流れに対して未来の選択肢は、俺よりも多く持っていると思う。思い切ってこの流れに乗って訊いてみる事にした。
時崎「今まで、告白された事ってないの?」
七夏「えっと・・・ふたり・・・」
時崎「!!!」
訊いておいてなんだが、もの凄い衝撃波を頂いた。まさか、本当に答えてくれるとは思っていなかった。七夏ちゃんは過去にふたりから告白されているという事。でも、今、誰かとお付き合いしているようには思えない・・・という事は、ふたりの告白を断っているという事になる。
七夏「ゆ、柚樹さん?」
時崎「おわっ!」
七夏「ひゃっ☆」
時崎「ご、ごめん
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