第三十七幕:未来を写す虹?
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間が心地よい。いつまでもこういう時間であってほしいと思うのだが、時間は止まる事無く進むものだ。でも「ふたつの虹」に写る未来は、いつものんびりと心地よい世界であってほしい。
七夏「どしたの? 柚樹さん?」
時崎「え!? ああ、なんでもない。七夏ちゃん、今朝話したけど、午後から時間あるかな?」
七夏ちゃんと一緒に過ごす時間を、積極的に作らなければならないと思った。
七夏「はい☆ 今日の分の宿題も終わりました☆」
時崎「ちょっと早いけど、今からお出掛けどうかな?」
七夏「わぁ☆ いいの?」
時崎「もちろん!」
七夏「じゃあ、お出掛けの準備・・・あ、その前にお昼・・・おむすびです☆」
時崎「あ、そうだね。ありがとう!」
七夏「くすっ☆」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
昼食を頂き、七夏ちゃんを待つ間、凪咲さんに何かお買い物が無いか訊いておく。
凪咲「ありがとう。柚樹君」
時崎「いえ」
凪咲「でも、無理に買わなくてもいいから、七夏の事をお願いします」
時崎「ありがとうございます!」
七夏「柚樹さんっ☆ お待たせです☆」
時崎「おっ! ばっちりだね!」
可愛いけど、その言葉を伝えられず、別の言い方をしてしまう・・・このままではダメだと思いながらも、すぐに良い答えが見つからない。
七夏「くすっ☆ お母さん。何かお買い物ある?」
凪咲「ありがとう七夏。今日は特に無いから、柚樹君とデート、楽しんでらっしゃい!」
七夏「えっ!? えっと・・・」
時崎「なっ! 凪咲さんっ!」
凪咲「〜♪」
凪咲さんはそう言い残して、姿を消した。
一緒にお出掛けする事・・・確かにデートと言うのかも知れないが、その言葉には特別な意味が含まれている気がする。だって・・・
七夏「・・・・・」
時崎「・・・な、七夏ちゃん」
七夏「あっ、えっと・・・」
時崎「で、出掛けようか?」
七夏「・・・・・」
七夏ちゃんは、今までの返事「はい」ではなく、軽く頷いた。デートという言葉にはお互いの気持ちや意識を大きく変える力がある。俺は、今までどおり自然なお話しが出来るよう、回復に努めるが、このなんとも言えない動揺も心地良い。七夏ちゃんはどういう気持ちなのだろうか?
時崎「七夏ちゃんと、こうして一緒にお出掛けするのも、何度目になるかな?」
七夏「え!?」
時崎「もう、数え切れないくらい一緒にこの道をを歩いてるから」
七夏「くすっ☆」
今は、お互いの距離感や歩く速度が分かっているから、狭い所を通る時に一列になっても、自然と二人が横に並ぶ形になる。「デート」という言葉から「お出掛け」という言葉に回復するのに、そう時間は掛からなかった。
七夏ちゃんと、商店街をのんびりと歩く。一緒にお出掛けなのだが、
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