暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica29-B大隊の罠〜Nuisance〜
[9/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ンまで発射し始めて、岩盤砕きを試みてはいるけれどビクともしない。

「天蓋開かれる時、空翔る鳥を墜とし、地駆ける獣を潰す、無慈悲なる石雨が降り注ぐ・・・!」

ルシルさんの詠唱が終わり・・・

女神の陸蓋(コード・ゲフィオン)!」

術式名を告げられたと同時、岩盤すべてが一斉に崩壊。薄っすらと魔力を纏った大小さまざまな瓦礫がビッグボーイに降り注ぎ、ベコベコにヘコませていった。レールガンやエネルギー砲の砲身があっという間に潰され、車両の連結も解かれて瓦礫と一緒に地面へと墜落していく。ビッグボーイは後ろの車両を切り離し、最後の抵抗と言わんばかりに速度をさらに上げて突っ込んできた。

「しつこいな・・・!」

――ウイングロード――

瓦礫の影響で、無事だったハイウェイもまた崩落が始まり、ルシルさんが再びウイングロードを発動。ウイングロード上を疾走しながら瓦礫を躱し続ける中・・・

風神の投颯(コード・ヴァーヴズ)!」

ルシルさんがハンドルから右手を離して、開いた手の平に風を集束させていき、風が纏う突撃槍を創り出した。ルシルさんが「ぐぁぁ・・・!」苦しそうに、痛そうに呻き声を出した。

「トリシュ、供給を頼む・・・!」

クス・デア・ヒルフェ用のリンカーコアを活発化させて、「はいっ!」と返事してからルシルさんの背後から左頬にキスをして、魔力を彼に送り込む。頬へのキスはクリア。次は口へのキスだけれど・・・。

「コイツを矢として射てくれ、トリシュ!」

「え、あ、はいっ! あの、体勢を変えるので、直進を続けてください!」

もう一度後ろ向きに座り直すためにそうお願いする。

「いや、そのままでいい! 180度ターンでビッグボーイと相対し、トリシュがヴァーヴズを射たらもう一度ターンする!」

――闇よ誘え(コード)汝の宵手(カムエル)――

“マクティーラ”の車体の至る所にある影より触手が伸び、私が落下しないように固定してくれた。結構がっしり固定してくれているから、蛇行しようともドリフトしようとも落ちないと思う。“イゾルデ”を再起動させて、なんとか魔力弦を展開。

「行くぞ!」

「いつでもどうぞ!」

“マクティーラ”の後輪が派手な音を立てて滑り、強烈な遠心力が私を襲った。そして“マクティーラ”はビッグボーイと正対。高速でバックする“マクティーラ”のタンデムシートからお尻を浮かして立ち、突撃槍を魔力弦へと番える。

「コード・ヴァーヴズ!」

番えていた突撃槍をビッグボーイの先端へと射る。槍は一切の抵抗を受けることなくビッグボーイの内部へと貫通。そしてボコボコと車体の至る所が泡立つように膨れて、破裂音と共に内側から破裂した。やった!と喜ぼうとしたけれど、「もう一度
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ