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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica29-B大隊の罠〜Nuisance〜
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の間に私たちはビッグボーイより距離を開ける。

「(このままじゃ・・・)ルシルさん! ちょっと失礼します!」

ルシルさんのお腹に回していた両腕を離し、ルシルさんと私の間のシートに手を付いて腰を浮かせ、さらに片足を上げてクルッと反転。両サイドにあるマフラーの上に立ち、「イゾルデ、シュッツェフォルム!」を再起動。魔法式を物理破壊設定にして、展開した魔力弦に魔力矢を番える。

――突き上がる狂乱の山脈――

魔力矢をビッグボーイの行く手の道路へと撃ち込み、展開されたベルカ魔法陣よりドリル状の岩の剣山が突出させる。ビッグボーイの下っ腹に直撃し、車体が大きく浮き上がって天井に突っ込んだ。

「やるな!」

「剣山の生成には魔力を用いましたけど、それ以外は単純な質量攻撃。破壊には至らなかったようですけど、時間稼ぎにはなるはず!」

天井に突っ込んだことで崩落に巻き込まれるビッグボーイが瓦礫や粉塵に飲み込まれて見えなくなる。そんな崩落した天井からは日の光が降り注いでいた。と同時にビッグボーイが瓦礫を吹っ飛ばしてこちらに向かって走り出した。

「トリシュ! もう一度足を止めてくれ! 俺は脱出経路を作る!」

「判りました!」

――突き上がる狂乱の山脈――

魔力矢2本を弦に番えつつ“イゾルデ”を横に寝かせるように構え、魔力矢をビッグボーイの両側に立つ支柱2本へと向けて「往けッ!」放つ。魔力矢は支柱に着弾して魔法陣を描き、そこより支柱を形成する石材を利用した剣山を突出させた。ガガガ!とビッグボーイの両側面に突き立っていく。火花や甲高い引っ掻き音に剣山が砕かれる音が轟く。

――煌き示せ(コード)汝の閃輝(アダメル)――

「ジャッジメント!」

ルシルさんが砲撃を放ち、行く手の天井を穿って大きな穴を開けた。さらに「ウイングロード!」と、ナカジマ母娘の先天性魔法と伺っている、環状魔法陣による魔力の道を大穴へと伸ばした。

「あれ? 魔力光がサファイアブルー・・・。複製したものじゃないんですね」

「チーム海鳴のみんなもそうだけど、当時の六課のフォワード4人の魔法は全て解析して、わざわざ複製を使うまでもなくなったからな。こういう緊急時にすぐに発動できるのは便利だよ」

“マクティーラ”が地上へと伸びるウイングロードを疾走し、ようやく地上へと出られた。日の光に目を細めつつ地上の様子を見てみると、そこには寂れた廃棄都市区画が広がっていた。そしてこれまで感じたことのないレベルでの「AMF!?」が周囲に展開されていて、魔力弦が消失した。

「あーくそ、しつこい!」

バキバキ!と地面を派手に割って出現したビッグボーイは、悠々と私たちの頭上を通過していく。ソレで始めて判った。ウイングロードみたいなエネルギ
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