第13話:同盟
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大輔が止めたという話は覚えているな?」
「は、はい」
「…土下座だ。」
「……え?」
土下座という単語にヒカリは目を見開いた。
「…激昂した俺達を止めるために、お前を救うために…奴は俺達に土下座をしたのだ。勢いを付けすぎたためか、額から血を流してまで、止めてくれと懇願し、お前を大事な女なのだと言っていた…」
「大輔君が…?」
「奴の愚直なまでに真っ直ぐな性格を考えれば、あのような外道に従うなど腸が煮え繰り返る程のはずだ…しかし、そんな自分の誇りよりも…お前が余程大事だったのだろうな。誇りを捨ててまでお前を救おうとした本宮に謝罪するのは、奴の決意に泥を塗ることになるぞ。」
キリハの言葉にアカリも頷くとヒカリの肩に手を置いた。
「キリハ君の言う通りよヒカリちゃん。ヒカリちゃんが大輔君に言わなきゃいけないのは“ごめんなさい”じゃない…“ありがとう”よ」
「…はい…!!キリハさん、アカリさん…!!」
怪我をしてまで、屈辱に耐えてまで自分を救ってくれたことに対しての感謝の言葉を伝えるために絶対に大輔を救うと決めたヒカリ。
「お前は幸福者だぞ。あのような男に大事にされているのだからな」
「へっ!?あ、あの…」
キリハの発言に赤面するヒカリ。
「こほん、では行きましょうか…」
脱線しそうなので、賢が咳払いするとスパロウモンの力を借りてレインゾーンに。
「(…もう1人気に障る輩は…気高い淑女の決意に泥を塗りつけた…蒼沼キリハという男だ!!この恥を雪がずに王を名乗れるかっ…!!今行くぞ天野ネネっ…!)」
キリハは口には出さなかったもう1つの目的、天野ネネ救出を胸にレインゾーンに向かうのであった。
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