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妖精のサイヤ人
第一話:茜色の少年
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今子供だから同じか。
前世の時よりも走っていたのに全く疲れていないのはこの身体がサイヤ人(・・・・)だからか。
…いや、この世界の人間ってなんか化け物じみた身体能力を持つ人も居るし、案外普通なのかもしれないな、この世界にとっては。

「ネロくん昨日狩ってくれた猪、ありがとうございますね。これで暫くの食料は一安心です」

「あははは…世話してもらってますから、オレのせいで食料が減るのアレっすからお礼を返すのにやっているだけっすよ。幸い、この村にはモンスターとかいなかったおかけで無事狩れましたし」

神父さんからそう言われるが、こちらとしては気まずい。
基本サイヤ人は大食いなせいか、前世のオレとかでも辿り着けなかった領域(食べっぷり)に居た。
それぐらい体力を消費するということで大食いだろう。もし数日も食事を口につけなかった場合も同じく。
そのサイヤ人になっているオレも例外ではなく、ここに来てからも大食いが現在だった。
まぁ、流石に迷惑をかけれないので自重して腹四分目で食っている。

実は初日もそれぐらいで意識して我慢できたオレは頑張った。
…まぁ、結局抑えきれなくて狩りを始めたのも一つなのだが。
なんでここに来る前に動物が見当たらなかったのは知らないが、幸いこの村の狩人の人たちと行動して道を知ったのでまた迷子になるとかはない。

「ふふ、この前狩人のリーダーさんが言ってたわよ?また一緒に狩りをしたいって。ネロくんが一緒に行ったおかげで狩りが順調だったって嬉しそうに言ってたわ」

「は、ははは…」

思い出すのは昨日、大人たちの狩りの手伝いに出た時。
最初は後ろで大人しく付いてくるように言われてついて行ったが、狩人の人たちと違って背が小さいことで狙われたのか、狩人たちから突け抜けてオレの方に猪が走ってきたのだ。
そのときに自己防衛として襲いかかってくる猪にサイヤ人の持ち前の身体で反応してカウンターをしたことによりなんとか危機から逃れた。
そこから実力を認められたのか、オレも前に出て狩りに参加した。
教会への恩があるのでオレが得意とする狩りに出たいと言ったのに、言った本人であるオレが迷惑かけちゃあこの人達に出す顔はなかった。

…旅に出る前だったら危なかったなあ…絶対に。

「じゃ、じゃあオレも手洗ってきますね!」

「はい、行ってらっしゃい」

洗面台へ向かう道中から食堂があり、そこから子供たちの賑やかな声が聞こえる。
どうやらもう食堂に居るようだ、がエルザの声が聞こえない。気配も感じないからまだ洗面台か?

洗面台に着けばエルザは丁度手を洗い終わったのか、ハンカチで手を拭いていた。

「あ、ネロお兄ちゃん。また先生たちとなんか話
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