泡沫の島 プロローグ「日常」
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と?」
サヤまでもが心配そうな目でこちらを見てきた。後の二人も声には出さないが同じような目でこちらを見てくる。
「待って待って!別にそんな心配されるようなことじゃないよ。ただ、あの頃はこうしてみんなで楽しく食事してる風景なんて想像もしなかったなぁ、
って思ってただけだって。」
みんな一斉に黙り込む。……ま、まずい。空気重くしちゃったかな…。
「……ったく。んなこと考えてたんかよ。そんなんはもういいからホレ、ちゃっちゃと食え!」
「だーかーらー!シュウ君太らすなー!がるるる!!」
「サヤさん、どうどう。ほら、いい子いい子。」
「…………クスクス。」
カズが無理やり空気を変えてくれたおかげでみんなが元通りに戻る。カズ、ありがとう、と心の中で感謝しておこう。
その後も楽しい時間が過ぎていった。ふと、僕は空を見上げる。
どこまでも広がる青い空。心地良い風に吹かれて流れていく雲。それを見ながら、僕はそう遠くない未来に思いを馳せた。
…………うん。大丈夫。僕にはもう、迷いはない。
この先どんな障害が待っていようとも、僕は僕達がやっと手に入れたこの楽園を壊させはしない。
だから、どうか。
――――――どうかこの幸福が、一分一秒でも長く続きますように―――――――――――。
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