機動戦士ガンダム
2276話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
ホワイトベースがサイド7を出発して、数時間。
さすがにそれくらいの時間が経てば、ミライの放送……月で避難民を受け入れるという事に興奮していた者達も落ち着いてくる。
まぁ、その気持ちは分からないでもない。
サイド7は各種税金がそこまで高額な訳ではないが、それでも空気税やら何やらと、地球に住んでいる状況であれば必要のない税金が多く掛かる。
また、食料とかもコロニーで作っている分だけでは足りず、地球から運んでくる事になれば、元々の値段に輸送費が上乗せされてしまう。
……ましてや、聞いた話で実際に確認した訳ではないが、サイド1のコロニーなんかはかなり税金が高いらしい。
これはコロニーの統治を任されている連邦政府の人間が自分の懐に入れる為で……簡単に言えば、政治の腐敗だろう。
ともあれ、サイド7は新しいコロニーだけに腐敗の類も殆どないが、それでも相応の税金があるのは間違いない。
そんな連邦のコロニーに比べると、ルナ・ジオンが治める月はかなり税金が安く、暮らしやすい。
また、月面都市の方では最低限の空気税とかそういうのは必要になるが、クレイドルではほぼ完全な循環系を生み出すことが出来ている為に、空気税とかは存在しない。
それでいて、自然豊かな場所であるのも間違いなく……そういう意味では、やはりサイド7の住人にとって期待を持てるという事なのだろう。
もっとも、そこまで期待出来るのだとしたら、それこそ以前移住希望者を募った時にやって来れば良かったのにと、そう思わないでもないが。
「んー……やる事がないってのは、暇だな」
呟きながら、ベッドの上で寝転がりながら雑誌を読む。
ブライトからは、いざという時はMSで出て貰うので、休める時に休んでおけと言われている。
シミュレータはガンタンク隊やカイが使っているし、まさかホワイトベースの中でガンキャノンの実機を使って動くといった訳には……そう思い、どうせならホワイトベースの外でガンキャノンを動かしてみてはどうかと思うが、すぐにそれを否定する。
そもそも、サイド7から出撃したばかりの今は、ホワイトベース内……特にMSのある格納庫では、ガンタンク隊の件もあって、かなりの騒動となっている。
ましてや、MSの数に比べるとどうしてもメカニックの数は少なく、そのような状況でホワイトベースの外で訓練をしたいというのは、間違いなく却下されるだろう。
せめて明日になったら……いや、メカニックの数を考えると、それこそ明日になっても厳しいのは間違いない。
そもそも、サイド7からルナツーまでは大体1日程度の距離しかないのを考えると、明日はルナツーの一件でそれどころではないというのも、事実だ。
ルナツーの一件はどうなっているのやら。
それこそ、既にルナ・ジオン軍が勝って
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ