機動戦士ガンダム
2272話
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れていた。
もっとも、屋台というのは自由に移動出来るのが売りの店だ。
そうなれば、当然の話だがこの雑誌に書いてある通りの場所に行っても、そこに屋台がない可能性はあるのだが。
あ、でもこのケバブはちょっと美味そうだな。
SEED世界の事を微妙に思い出すのは、きっと俺の気のせいだな、うん。そういう事にしておこう。
そんな風に思って雑誌を読んでいると、幾つか俺の知らない店の情報もあった。
勿論、クレイドルの全てを俺が知っている訳ではない以上、俺が知らない店があってもおかしくはないのだが……今回の一件が終わったら、ちょっとその店に行ってみるか。
とはいえ、屋台か。……ゴーヤクレープの屋台は出来てないよな?
何だか、ゴーヤクレープは妙に繁殖力が高いんだよな。
その辺が厄介というか、何というか……面倒な事だ。
そんな風に思っていると、不意に部屋の扉がノックされる。
誰だ? メリルか? アムロなら、わざわざ自分から俺に部屋にやって来たりはしないと思うし。
「入ってもいいぞ」
その声に扉が開き、顔を見せたのは……俺にとっては完全に予想外な事に、フラウだった。
「フラウ、だったよな。どうしたんだ?」
俺のところに1人で来たと知られれば、アムロに怒られるだろうに。
そう思っていると、フラウは俺の方に何かを渡してくる。
……食料?
勿論俺が雑誌で見ていたような店で作られたような立派な料理という訳ではなく、あくまでもホワイトベースで用意された戦闘食という奴だ。
その事に少しだけ驚きつつも、それを受け取る。
「悪いな」
「いえ」
手料理ではなく、機械的に生産された……そう、ファーストフードに近い食事。
それでも、渡された長方形のお盆くらいの上に掛かっていたアルミホイルに似たシートを剥がすと、そこには若干冷めかけているものの、ハンバーグとサンドイッチ、サラダ、シチューが1つの食器の中に入っていた。
どこかお子様ランチを思い出すような作りだが、当然のように国旗が立っていたりはしない。……まぁ、基本的にこのUC世界においては国というのは連邦軍だけというのが建前だしな。
ジオン公国やルナ・ジオンは、半ば黙認という形で実質的に国家的な扱いを受けているのだが。
「ねえ、フラウお姉ちゃん。まだ?」
俺が食事に視線を向けていると、扉の向こうから黄色い髪の少女……幼女? が顔を出して尋ねてくる。
恐らく、フラウが子守も兼ねてこの子供達の相手をしているのだろう。
……正直なところ、本当にそれでいいのか? と思わないでもないが。
ともあれ、そんな訳でこのままここで時間を取らせると面倒な事になりそうだと判断し、俺はフラウに向かって口を開く。
「わざわざ持ってきて
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