第三章 盟約の系譜
Lv65 新たな導き
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タローは元気そうやさかい、安心したわ」
「まぁその辺の話は、また追い追いな。ところで、ラティが城にいるって事は、もう王都の警戒態勢は解かれたのか?」
するとフィオナ王女が答えてくれた。
「はい、この間まで行われていた警備は解かれました。でもその代わり……素性の知れぬ者や、イシュラナ神官の立ち入りが今は制限されておりますが……」
フィオナ王女の表情が曇る。
まぁ言わんとする事はわかる。
あれだけ神官達の中に魔物が紛れ込んでいたら、そういう対応になるのも無理はないだろう。
「そうですか……まぁその対応は仕方ないかもしれませんね」
「でも警戒が解かれたお陰で、コータローさんと会いやすくなったので、それに関しては良かったですわ。以前のような警戒が続いてたら、王城に入る事すらままなかったのですから」と、アーシャさん。
「私もです。これからは気兼ねなく、コータローさんに会えるので、よかったです」
サナちゃんはそう言って、俺に優しく抱き着いてきた。
「ちょっ、ちょっとサナさん、何をするんですかッ! 今はナシですわよ」
2人がそんなやり取りしていると、フィオナ王女が気まずそうに口を開いた。
「あの、コータロー様……この方々とお知り合いなのですか?」
「はい、2人とは王都に来るまでずっと旅をしていたので」
と、ここで、アーシャさんは恭しく頭を垂れた。
「ご挨拶が遅れました、フィオナ王女。私はマルディラント太守であるソレス・マウリーシャ・アレサンドラが長女、アーシャ・バナムン・アレサンドラと申します。お目に掛かれ光栄であります」
続いてサナちゃんも。
「フィオナ王女、お目に掛かれて光栄でございます。私はイメリア・サナルヴァンド・ラトゥーナ・オン・ラミナスと申します。ラミナス王家の縁の者です。今はこちらにおられるラミナス公使フェルミーア様の元でお世話になっております」
2人の自己紹介を聞き、フィオナ王女は大きく目を見開いた。
「え? アレサンドラ家とラミナス王家の方だったのですか。これは失礼致しました。私はフィオナ・ラインヴェルス・アレイス・オウン・イシュマリアと申します。イシュマリア国王アズラムドが長女になります」
「フィオナ様はコータローさんとお知り合いなのですか?」と、サナちゃん。
「はい、実は以前、コータロー様に命を救われた事があるのです」
それを聞き、アーシャさんとサナちゃんは驚きの表情を浮かべる。
「え、そうだったのですか!?」
「初耳ですわ……ちなみに、それはどちらでなのですか?」
「コータローさんとはピュレナで初めてお会いしました。そこで、魔物に襲われそうになっていたところを助けて頂いたのです」
【え、ピュレナで!?】
アーシャさんとサナちゃんが俺をチラ見した。
嫌な予感がしたのは
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