暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 守り抜く双・大剣士
第38話 =訓練=
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考えているとユカとシリカを引き連れたアスナが俺たちのいる待合室に入って来
ると同時に俺の質問に肯定を示すように頷いた。

「さ、キリト君のところに行きましょ」

そんなに早くキリトに会いたいのか、と危うく声に出しかけたが声に出すとしばらく女子だけの話で盛り上がりそうだったのでその言葉を飲み込み我慢する。サチたちはキリトの紅白姿なんて見たことが無いからどんなのだろうか、と歩いている間ずっと話していた。

「…たく、遅いぞー」

団員専用の部屋と思われる場所に肘掛にひじをついて少し眠たそうにしているキリトが椅子に座っていた。やっぱりいつもとは違う服装に後ろから「プッ」と息がこぼれた音がしたけど気のせいじゃないだろう。アレは何度見ても笑ってしまう威力が存在している。

「似合わないよ、キリトー」

「サチに同感よ、まったく」

「そんなこと言っちゃ駄目ですよ」

そう笑いながらどんどんキリトの精神的ライフを削っていく初見3人組。HPバーにも何にも変化はないけどどんどんダメージを
負っていくみたいにキリトの表情が沈んでいく。

「…な、何できたんだよ…」

「「「会議に出席、ついでにキリト(さん)の格好見たかったから」」」

「そんなに俺が黒以外のもの着るのが珍しいのかよ…」

この答えには俺も頷くしかない。珍しいと言うかキリトが黒以外のものを着ていたときなんてほとんど無いだろ…

「まぁまぁ、キリト君…元気出して。これから攻略行くんでしょ」

そう元気付けるアスナの声にすぐさま復活…とまではいかなかったけどさっきよりかは顔色は戻っていた。…単純だな。

「そのことですが副団長」

と、俺たちのいる部屋を空けてもじゃもじゃの巻き毛を持つ男、ゴドフリーさんが部屋に入ってきた。そしてこの後にいった彼
の一言はアスナ、キリトのやる気を削ぐかのような意外なものだった。
フォアード指揮を預かるゴドフリーさんがキリトに「実力を見せてほしい」と言ったのだ。その言葉にアスナは「キリト君は私とパーティを」と言い食って掛かるがその途中でゴドフリーさんは口を開いた。

「副団長と言っても規律をないがしろにして戴いては困りますな。それに入団する以上はフォアード指揮を預かるこの私に実力
を見せてもらわねば」

…普通に正論だった。もともと外野な俺たちは口が出せない。

「あ、アンタなんか問題にならないくらいキリト君は強いわよ!」

「はっはっは!…それと凛々の自由のユカさん、アナタの戦闘方法とどうやってこちらが合わせればいいのかを試してみたいの
でご同行、願えますかな」

「わ、私?」

ユカのように投剣を主として使うプレイヤーはほぼいない、というか攻略組にはそもそもいないし俺自身もユカ以外に
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