暁 〜小説投稿サイト〜
神葬世界×ゴスペル・デイ
第一物語・前半-未来会議編-
第十一章 抗いの行く先《1》
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うのは流石にヤバイからな。それに神州瑞穂内だけでやるだろうが、仲裁権を持つ二印加奈利加《トゥーエン・カナリカ》が介入することが考えられる」
「興味本意でやってくるだろうね、あっちは仲裁権を盾にすれば逃げられるからね」
 そう言い、レヴァーシンクは漫画に顔を戻す。
 それと交代し、グレイの妹のテイルが机から身を乗り出す。
「だけどセーランは黙ってないよね、想い人殺される訳だし」
「妹よ、よく理解しているな」
「これでも恋については人並みに知ってるからね!」
 グレイの後ろの席に座る、テイルは胸を張る。
 いやいや、それは普通のことだぞ!?
 飛豊は心のなかで突っ込んだ。
 今日一日は雨の予報だ。
 予報よりも早い降りだったにも関わらず、今日まで長く続くのは四月の月では珍しい。
 そんな不思議な雨の日、空は雨雲で覆われている。
 雨音を聞きながら、飛豊は話を進める。
「セーランの奴は何やるか分からないからな。だが今あいつは黄森の直接監視されてるからな」
「確かそれは西二番貿易区域に一番遠い東二番貿易区域だったな」
 機竜が言う。
 東二番貿易区域は、日来の東側にあり西貿易区域よりも大きく造られついる。
 西貿易区域から斜めに突っ切った、日来の東南方向に存在する。
 それゆえ、最も危険が少ない場所だ。
「トオキダニと言う通りだな、今や貿易区域は押さえられているからな」
「貿易の仕事出来なくて父困ってたヨ」
「それに関しては社交院が色々と手を打ってはいるがな」
「馬鹿長はどうしてるのかしらね」
 灯は窓を眺めた。
 これを聞き、飛豊は視線を灯に向けた。
「……!?」
 その時、空を行く艦から声が聞こえた。
 昨日の告白の後に日来に配備された、ドレイク級戦闘艦だ。
 非常事態を告げる警報が鳴り、日来の空が慌ただしくなる。
『非常事態、非常事態! 本日八時四分、直接監視対象の日来学勢院覇王会会長逃亡!! 繰り返す、本日八時四分に直接監視対象の日来学勢院覇王会会長逃亡!!』
 轟く加速音、響く警報、揺れる大気。
 それは地上で監視を行っていた隊員にも伝わり、緊迫した空気が流れる。
 各隊員はその場の判断で、日来覇王会会長を見つけ出し捕らえることを優先した。
 長銃を構え、それぞれの監視担当範囲に散らばる。
 それと同時に雨が強く降りだし、日来の地を濡らす。
「あの馬鹿長、何やってんだ!」
「落ち着きなよ飛豊、きっとセーランが行く場所は、西二番貿易区域に停泊している辰ノ大花の戦闘艦だね」
「どうしますの、今なら先回り出来ると思いますわよ?」
「行ってどうなるわけでもないが行くしかないな。おい貴様ら、ここでじっとしていられるか!」
「無理で御座る」
「私も同意見だ」
「アタイらもそうだよ、なっ
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