第一物語・前半-未来会議編-
第十一章 抗いの行く先《1》
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なくってもいいって大人の連中から言われたんさ」
「ついでに言っておくと機械関係は監視下に置かれてる。武装を防ぐためだろうね」
「長莵神社もそうでしたよ、夜中も監視しててなかなか眠りにつけなかったですよ」
「ははは、それは困ったもんだ」
「笑い事じゃないですよう」
むすっとした美兎に謝るように、笑いながら機関部三人組の煙管をくわえた少女、入直が右手を眼前に垂直にやり謝る。
入直の席の右、継叉はボルトを磨きその後ろに座るジューセンに仕上がりを見せる。
ジューセンは頷くだけで、それを返した。
作業で使うものなのだろう。
後ろに立っていた魅鷺は自身の席に座り、小刀の手入れをしている。
一応、武装関係持ち込み禁止なんですけどねえ。
学級委員長である自分は、それを取り上げるのが正しい行動なのだが、如何せん相手はあの魅鷺だ。自分のものを無理矢理取り上げると、地のそこまでそれを取り戻そうとむちゃくちゃな行動をする女の子だ。
危険だ。
そう判断し、目にしなかったことにする。
そんな素振りをしながら、自分の席に移動し座る。
「ねえねえミトチーはどう思ってんの」
「え、何がです?」
席に着くと同時に、同じ列の右側に座る魔術師少女のマギトが話しかけてきた。
いつもの微笑顔で訪ねてきたので、何かと思う。
ふふふ、と笑っている彼女を見ながら尋ねてみる。
「何かに話してたんですか?」
「セーランのことだよん。ミトチーは昔馴染みの知り合いなんだよね」
「昔っていっても、セーランが日来に来たときからですけどね。まあ、好きですよ友人的には」
「中等部のときには好き好きだったじゃない」
「何ってんですか!?」
声が大き過ぎた。
はっとして周りを見渡してみると、クラスの皆がこちらを見ている。
自分の左側の席に座る灯のせいだと思いながらも、顔が徐々に熱を持つことを感じる。
ファッション雑誌を持つ灯が笑いを得ながら自身の後ろ、そこにある席におとなしく座っている美琴を見る。
「琴姫この恋愛巫女、昔あなたの彼氏好きだったのよ。きっと陰口叩いてたわよ、性格悪いわよねえ」
「でも、こくはくのとき、てつだってくれたよ?」
「我慢しなくてもいいのよ。はい、飛び込んできなさい」
「だいじょうぶだよ。うん、ありがと、よしよし」
後ろを向き手を広げる灯の頭を、美琴は優しく撫でる。
立場がおかしいと感じるが、面倒なのは避けたいので突っ込まない。
犬のように機嫌のいいので、そのままほっとくことしにた。
ついでにこちらを見ている皆を両の手を払うように動かし、視線を外すように促す。
ほっとした美兎を見て、マギトが机を寄せてきた。
「そういえばそうだったねえ、もうセーランに興味なし?」
「そういう恋愛的なもの
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