第一物語・前半-未来会議編-
第十一章 抗いの行く先《1》
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に日来に来た黄森の増援が、監視を始めたらしい。
父からも聞いたが、神社に務める身分ゆえか黄森の監視化に置かれ、思うように発言出来なかった。
地上にも黄森の隊員が歩き周り、監視をしている。
長がいない学勢院はどうでもいいのか、今ここに監視を行っている隊員はいない。
空には横型車輪陣というものが、ワイバーン級戦闘艦十艦により構成されが回っている。そしてドレイク級戦闘艦は航行しながら監視を行っている状態だ。
だから空を見れば、必然的に艦が目に入る。
他の話しは日来の行方。これは美鷺本人もあまり詳しくはなかった。昨日の会議の結果、日来は独立宣言をした。今回はこれが始まりとなり、今に至る。これに関しては覇王会の方で、色々とやっていたようだ。
後は世間話やら、愚痴などだ。
何だかんだで高等部校舎に着き、昇降口で加護を解く。
淡い青の結界が上から下に向かって、砕け散るように消滅していく。
木材で出来た床を歩き、自分達の教室を目指す。
土足のまま歩くが、加護により汚れていないので心配はない。
床を打ち、音を奏でながら階段を上がる。
日来学勢院の校舎は三階建てで出来ており、学年が上がるにつれ、階が上へと教室が上がる。
つまり自分達三年生は一番上、三階に教室がある。
螺旋状の階段を上がり、三階の床に足を着く。
階段はまだ屋上に繋がるためあるが、屋上に上がるには外と中を遮る扉の鍵を開けなければならず、その鍵は教員が持っている。だから屋上に上がるには、教師の承認が必要になる。
ついでに、防犯用の術式が仕込まれているため鍵が掛かっている状態で無理に扉を開けようとすれば……、どうなるかはその時のお楽しみだ。
自分達は階段から前に出ると、左に広がる廊下がある。
自分達の教室、三年一組の教室は廊下を進み、書道部の教室と空き教室の次にある。
それを基準に、右に行くにつれ二組から四組まで続く。
美兎と魅鷺は歩き、三年一組の後ろドアを左へスライドさせ、教室内へと踏み込んだ。
●
「えーっと、皆さん何やってるんですか?」
教室へ入った美兎が目にするのは、何も変わってないいつもの風景だ。
いや、全員揃っているところはいつもとは違うが。
ある者はゲームをし、ある者は弁当を食べ、ある者は雑誌を読んでいる。
長が監視されているので、少しは気にしているかと思っていたがそれはなかった。
唖然とした美兎の様子に、後ろドア近くの席にいた機関部三人組がそれぞれのタイミングで振り向いた。
「来たんだね、魅鷺は先に来てから外に行ってたから美兎が一番最後。昨日に続き」
「継叉君達、機関部は今日は早いんですね」
「……まあな……」
「アタイら取り調べで遅くまで捕まっていただろ? だから今日は無理して来
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