第5話 日輪の想い
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めてでもないでしょうに頬赤くして可愛いわね」
「可愛いと評されても男として嬉しくないんだが・・・・・・それはいいとして。まさか最上が此処まで強引な性格だなんて初めて知ったぞ」
「フフ、なら良いじゃない。これで私の事をまた一つ知ることが出来たんだから。それとご馳走様。愛しい男の口づけはなかなか格別モノだったわ」
「その、俺は・・・・・・」
「べつに答えを欲しくてした訳じゃないから心配しないで。それにこれでもう、クラスメイト程度の浅い関係でもないでしょう?繰り返すけど、私の前くらいなら弱気になろうと構わないのよ」
まるで母親が子供を諭すような言葉に、士郎は意固地さを諦める。
「最上にはまいった。それに分かった。弱音・・・・・・を吐けるかは分からないけど少し考えてみるよ助言通り」
「そうね。今の士郎からいきなり変わるなんて言葉、到底信じられないから少しづつで良いんじゃないかしら?」
「ああ、ありがとう最上。これで少しは気が楽になれた気がする」
「どういたしまして・・・♪」
「けどされてばかりじゃ別の意味で申し訳なく思えて来る。何か俺に出来る事ないか・・・・・・って、あっ」
先程愛の告白をされた事を思い出す。
その士郎の顔で何に気が付いたか気づく旭。
「返事は今じゃなくって言ったでしょう?士郎のこれ以上背負わせたく無いモノ」
「・・・・・・すまない」
「いいのよ。それよりも、それ以外にお返ししたいって言うならこれからは私の事旭って呼び捨てにしてもらえないかしら?」
「そんな事で良・・・・・・いや、良いのか?」
一瞬、士郎が何を疑問に思ったのか理解に遅れた旭だがすぐに理解した。
「構わないわ。熏柴韋威胴丸の認識阻害の度合いはそこまで軟なモノじゃないから」
「了解した。――――ありがとうな旭」
「っ!?〜〜〜〜っっっ!!」
ただ下の名前で呼び捨てにしてくるだけではなく、何故か抱き寄せた上で頭を撫でだしたのだ。
これには先程から主導権を取っていた旭も驚かずにはいられない。しかも優しく抱きしめながらの頭を撫でると言うアクションは彼女の予想以上のダメージを与えた。所為クリティカルヒットである。
「士郎」
「ん?んむ!?」
本日三度目の口づけの奇襲。
士郎からの予想以上の反撃に我慢できなくなり、またも唇を奪ったのだ。
「ん」
「ンン・・・」
だが今度のはディープでは無く、普通の口づけ。そして数秒後、残惜しそうに旭から士郎から離れた。
「もう、士郎はズルいわ」
「なんでさ?それにズルいのは旭の方だろ?これで三度目なのに意識するなって無理があるぞ?」
「あら?私を早くも抱きたくなっちゃった?欲しがりさんね」
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