第5話 日輪の想い
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応の方がよっぽどマシよ?」
「・・・・・・」
その忠告も俺は否定しなかった。代わりに今度は視線を逸らす。
「・・・・・・何が在ったかは聞かないでおくわ。意地になって誰であろうとも暗い顔を見せた事のない貴方がそんな顔を維持したままなんだもの」
そこで一拍置いて、
「その代わり、私が元気になる魔法をかけてあげる」
そう言って俺に至近距離まで近づいて来る最上。
「・・・どうし、むぐ!?」
「ン・・・」
なんと背伸びして俺に口付けをしてきた。リザじゃあるまいし不意打ち過ぎる。
すると閉じていた瞳が開いて何故か蔑むような目で見て来たかと思えば、両腕を俺の首に絡めて膝を曲げる様に引っ張ってきた。
対して抵抗見せずに為されるがままにしたら、
「ンン!?」
「・・・ぁんむ・・・ぇれる・・・ぁんちゅ」
なんと唇を無理矢理開いて舌を侵入させて俺の舌と濃厚に絡めてきた。
「みゅる・・・ンン・・・・・・ぁえろん」
「っ!ぷはっ」
「ぁん・・・・・・フフ、強引ね」
しまいには自分の唾液を舌を便って飲ませて来たので、俺は反射的に無理矢理離れたのだ。
「な、なにを・・・!」
「なにって、元気になる様に魔法をかけて上げたのよ?実際さっきまでの顔とは天地の差の違いがあるくらい良い表情じゃない?それに顔も少し赤くしちゃって初心でもないでしょうに」
「最上くらいの美人にディープキスなんてされたら表情なんて変わるに決まってるだろ!それに初心でもないとか、何て言い草だ・・・!」
だが当の旭は省みずに言い返す。
「だって士郎、貴方既に女性経験あるでしょ?」
「な、なにを根拠に!」
「根拠じゃなくて女の勘よ。私が知っている人の中ではハーウェイ家次期当主殿の護衛のリザ・ブリンカーさんと百代あたりだと思うのだけれど、どうかしら?」
「・・・!」
どうしてそんなピンポイントで判るんだ!と言い返したい士郎だったが、言い返すと自白する事になるので別の切り口から反撃を試みる。
「俺の事は兎も角、最上も男性経験豊富なんじゃないのか?よく解らない理由で俺に平気で口付けしてくるなんて。付き合っている彼氏に申し訳ない気がしなくもないが・・・」
士郎の言葉に一瞬キョトンとする最上。そして直にジト目になる。
「男性経験なんて無いわよ?私がそんな安い女に見えるとでも?」
「え・・・?じゃ、じゃあ、まさか今のは・・・」
先程の行為を思い出して自分の口を触る士郎に対して、旭は妖艶に笑う。
「そう。私のファーストキスを貴方にささげたのよ」
「っ!何でそんな事・・・」
対して最上は溜息を吐いた。し
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