86部分:第六話 森のささやきその九
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然のことだ」
皇帝の返答はここでは素っ気ないものだった。
「皇帝ならばな」
「皇帝ならばですか」
「時間は待ってはくれない」
皇帝の考えがだ。これ以上はないまでに出た言葉だった。
「だからこそだ」
「そうですか」
「バイエルン王もそう思われているのではないのか」
皇帝はここで王に対してその言葉を返した。
「それは違うのか」
「そう思ってはいます」
それは王も否定しなかった。できなかったと言った方がいいだろうか。
「ですが」
「しかしか」
「私は。時以上に大事なものがあると思っています」
青い目に熱いものが宿った。そのうえでの言葉だった。
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