第4話 忘れた筈の悪夢 その三
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この状態で運搬されてきたレオナルドの姿もあった。
「やっと追いつけました」
「もう追いついて来たのか。早くないか?」
「そこは士郎さんですから。徒歩で駅まで行って此処まで来るよりも早いのでね」
「慣性力とか大丈夫でしたか?」
「一応、もしもの時の対策はありますし、そこは士郎さんですから。急激な加速により慣性力が発生しない様にかつ最速で効率よく跳躍してくれましたから」
「そう言う事だ。と言うか、いい加減離れろリザ!」
「え〜、あとちょっと位いいだろう?クンクン」
そこへリザは士郎の耳の裏の匂いを嗅いできた。
「あ、こら!そんな所の匂い嗅ぐな!と言うか臭いだろ?」
「士郎が臭い訳無いし、士郎の匂いなら俺は全然構わないぞ?あ〜む」
「っ、こ、今度は耳たぶを咥えるな、って!レオもスマホを取り出して撮影しようとするな!全く西欧財閥の教育はどうなってるんだっ」
「いや〜、すみません。後学のためにと、つい」
一体何に生かす気なんだと頭を押さえる士郎。
それを少し後方から来ていた風間ファミリーの中に居る自他ともに認める美少女が、思わず歯噛みする。士郎とリザのイチャツキぶりを見ての感情の昂ぶりだ。
「っ!」
だから百代は気付かないフリをするが、自分では認めず判別できない感情の淀みが無意識的に淀み続けるのだった。
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