暁 〜小説投稿サイト〜
東方幻想探偵
4.W爆誕/二人で一人。二色のハンカチ
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ヘェ!ってバカめ!バイクが戻ってこりゃこっちのもんだ!」
「なっ!?しまった!あまりの急展開に思考が停止しすぎてた」
『よりによってバイクの方へ吹き飛ばすなんて。詰めが甘いですよ』
「ヒャッハー!風になるぜぇ!」
 バイクによる突進攻撃をまともに食らってしまう。
「がっ!ぐっ!ぐあ!くそっ!さすがにバイクには追つかねぇ!」
『やはりサイクロンじゃないと太刀打ち出来ませんか。ですが、それでもおそらく五分がいいところ。さすがはモータスですね』
「感心してる場合じゃないんじゃないの?」
「兎」
「つまり、あいつに追いつくだけのマシンがあればいいわけだ」
「ああ。だがあいにく俺の愛車がねーんだよ」
 そう。紫のスキマを利用したため、俺の愛車『ハードボイルダー』は守矢神社でお留守番だ。
「フッ。自分に任せときなさいって」
 そういうとてゐはドライバーのレバーに手をかける。
「───────二速。変身」
『ガッチャーン!Level Up!』


『爆走!独走!激走!暴走!爆走バイク!』




 そう。彼女、因幡てゐが変身する姿はゲームが元になったライダーである。レベルアップによるパワーアップだって考えられるだろう。しかし、彼女がパネルを通過するとそこにいたのは最早人ではなかった。




「……………ウソーん」
『非常に興味深い。ゾクゾクしますねぇ』
 ライダーがバイクになる。
 彼女が変身したライダーは『爆走バイク』。レースゲームが下地になっている。だからといって人ですらなくなるのはある意味レベルアップではなくレベルダウンではなかろうか。
「乗れよ名人!」
「お、おう」
 ライダーがライダーにライドする。こうこれわからねぇな。
「飛ばすぜ名人!」
「お、そうだな(思考放棄)」
『一旦、サキクロンジョーカーに戻りましょう』
『Cyclone!Joker!』
 通常フォームに戻り、バイクを走らす。
 モータスとのすれ違いざまに蹴りを食らわす。
「オラァ!」
「グボァ!」
 モータスが減速したところでさらに180°ターン。モータスのサイドに着き、殴る蹴るの殴打を食らわせていく。これが最もいい攻略法のはずだ。だって、これ爆走バイクの原作再現だし。俺はこうやってライバルどもを倒してたのだ。
 モータスをノーズ半分追い抜き、ハンドルを思いっきり蹴りつける。急にハンドルが切られ前輪が滑り、バイクは転倒、モータスも投げ出されてしまった。
『そろそろ、決めましょう』
「ああ、メモリブレイクだ」
「合わせな!名人!……………あ、ガシャットを抜いてホルダーに入れてくんね?」
『ガッシャット!キメワザ!』
「んでこのボタンを押してくれ」
 最後のやりとりで閉まらねーな。
「気を取り直して。
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