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魔法が使える世界の刑務所で脱獄とか、防げる訳ないじゃん。
第一部
第19-2話 新年魔法大会【スピードボード 其の一】
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「第一試合四位通過! 琴葉センパイと冬也センパイと海斗センパイとくっそ仲良し! くぅぅ! 羨ましぃぃい!! 第一魔法刑務所冬也センパイに次ぐイケメン看守!! 第一魔法刑務所二舎主任看守、橙条雅人ぉぉおおおお!!」
橙条さんはオレンジ色のサーフボードを抱えている。
……ってか、ミオウは今喧嘩しかしてないあの四人の看守を「くっそ仲良し」って……基準おかしいだろ。
「第一試合五位通過! 元気一杯!! 運も絶好調!! だけど琴葉センパイはチートだから劣ってしまう、残念副主任看守ッ!! 琴葉センパイチートすぎるよぉぉおおお!! 第一魔法刑務所七舎副主任看守、
桃瀬
(
ももせ
)
春
(
はる
)
ッッッ!!」
初めて見る看守だ。桃色のサーフボードを……って、この看守達頭カラフルだな!!
黒、白、青、橙、ピンク、看守長は赤で、まだ増えるだろう。もう、ボードの色も髪と揃えているっぽいし、段々と目がチカチカしてくる。
そう言えば、要の苗字は"黒崎"だったか。舎毎に、テーマカラーの様なモノが決まっているのかも知れないな。
「第一試合六位通過! なになに、落ち込んでんじゃねぇええ!? って見えるけど、ホントは心の中盛り上がってるぅぅううう!! 根暗、病弱そうに見えるのはただの演技!? でお馴染みかは知らないけど、第一魔法刑務所五舎主任看守、
柴田
(
しばた
)
夕
(
ゆう
)
だぜぇぇええっ!!」
次は紫。下を向いて、体調が悪そうだが、ミオウの紹介から行くと、これは演技……上手すぎだろ!!
紹介長いなぁと思いつつ、ミオウの方に視線を戻す。
「第一試合七位通過! そう言えば、クリスマスの時ツリーのてっぺんに立ってなかったぁああ!? 春っちと対になってる気がしなくも無いほどずぅぅぅうううっと一緒に居る仲良しなヤツ!! 第一魔法刑務所九舎副主任看守、
黄瀬
(
きせ
)
輝
(
ひかる
)
ぅぅうう!!」
次は黄。早速桃瀬さんと絡んでいる。喧嘩をしていることは無く、笑顔で話している。これが本当の"仲良し"だ。
「最後だぜぇええ!! 第一試合八位通過! 動物と会話できんの!? 動物と喋ってるけど、ぼっちなの!? でもめっちゃ夕っちと仲良いよね!! ぼっち疑惑はあたしが晴らしたぞおぉぉおおお!! 第一魔法刑務所六舎主任看守、
緑山
(
みどりやま
)
葉
(
よう
)
だぁぁああ!! 第一試合九位の八舎は脱落だぜぃ!」
最後は緑。全員水着だが、本当に寒くは無いのだろうか……
「それじゃあ早速始めるぜぇええ!! 位置についてぇええええ!!」
って、冬にプールで競争とかおかしいだろ! 絶対寒いって。
看守達が台の先端に立つ。
「よぉぉおおおいッ!!」
映像の向こうがシンと静まり返る。
少しの静寂の後―――
「どんッッ
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