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魔法が使える世界の刑務所で脱獄とか、防げる訳ないじゃん。
第一部
第19-1話 新年魔法大会【スピードボード 其の一】
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。それに、写真……撮らないで」


 映像の向こうが盛り上がる。シャッター音が絶え間なく聞こえてくる。
 近くでも聞こえるなぁと思い、後ろを振り返ったら、そこで要とグレースが、真顔で鼻血を垂らしながら連写していた。

……通報していい?


「続いて第一試合二位通過! 第一魔法刑務所一番のイケメンとして、女性からの黄色い歓声が絶えない! 連写も止まないよっ! でお馴染みかは知らないけど、第一魔法刑務所主任看守副部長、四舎主任看守の神白冬也でぇぇええっす!!」

 次は白いサーフボードに、パーカー、サーフパンツという格好の白髪の看守改め、神白さんが出て来る。
 今度は、女性からの黄色い歓声が響く。グレースと要は、微妙な表情で耳を塞いでいた。

「じゃんじゃん行くぜぇぇえええ!! 第一試合三位通過! この競技はコイツのためにあるようなモンじゃね!? ってほどこの競技に合った男!! 第一魔法刑務所三舎主任看守の青嵐海斗だぜえぇぇええええ!!」

 青いサーフボードを抱えて出て来たのは、青髪の看守改め、青嵐さん。もう段々よく分からなくなってきたな。


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