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魔法が使える世界の刑務所で脱獄とか、防げる訳ないじゃん。
第一部
第19-1話 新年魔法大会【スピードボード 其の一】
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ー第19話ー

「第二種目は『スピードボード』だぜッ!! ステージキャモォォォオオン!!!!」

 ミオウがそう叫ぶと、舞台の上に壁のようなモノが生成される。くねくねと曲がった感じになっていたり、直線になっていたり、坂になっていたりしている。そこに、ミオウが水を生成する。が、それは途轍もない量で、一度でその壁の内側に水が流れた。
 一周一キロ、深さ三メートルくらいの広さなのに、一度魔法を発動しただけでそれを埋めるとは……ミオウ、やばくね?

「この競技のルールはシンプルだぜぃ! 一番早く五周したヤツが一番だぁあッ!! 一位から百ポイントで、一位とのタイムの差で減点されていくぜ? 減点は一秒一ポイントだッ!! あと、試合中の最高速度もポイントに加算されるぜ! 速度については、一番が五十ポイントで、二番が四十ポイントと続いていくぜぇええええ!! つまり、六、七、八番目のヤツは、速度によるポイント加算はない事になるぜ! タイムで一番にならなくても、最高速度次第で一番になれるかもしれないから、出場するヤツはがーんばってねー!! 合計点が低い二つの舎がここで試合終了だぞっ! 水に落ちたら失格だから、そこも気を付けてよなっ?」

 相変わらず大声で、テンションが高いミオウに、先程の書き初めで、ごっそりとテンションを持って行かれた俺は溜息を吐くことしか出来ない。ただただうるさい……
 だが、グレースとハクはうるさいとは思っていないらしく、目をキラキラと輝かせながら、ミオウを見ていた。グレースの場合は、琴葉以外の女を見たから、ハクの場合は、ミオウがアニメのキャラクターの様な衣装―――本当はアイドルだが―――を着ているからだろう。
 シンについては、まだ「魔道書(グリモワール)魔道書(グリモワール)……」と呟いている。

「参加するのは各舎の看守だぜぃッ! 既に準備はしてあるから、登場して貰うぜー! 全員、ティッシュとカメラを用意しろぉぉおお!! 鼻血と連写タイムだぜぇええ!! それでは紹介していくぜ! 第一試合一位通過! 書き初めでは最高得点を叩き出した、第一魔法刑務所最高の美人看守!! そのエロエロボディで男共を悩殺しちゃうぞっ☆ 一舎代表は、第一魔法刑務所主任看守部長、そして一舎主任看守の黒華琴葉だぁぁあああ!!」
「美桜ちゃん……その紹介は止めよう?」

 ミオウが司会をしている横に―――

「んー! 琴葉センパイ、黒色ビキニなんて、エロすぎ! カーディガン着て隠してるつもりだけど、隠せてないッスよ!!」
「うるさいッ!」

 黒いサーフボードを抱え、水着の上に、半透明なノースリーブのカーディガンを羽織った琴葉が出て来る。
 すると―――


「「「「おおおぉぉぉおおおお!!!!」」」」
「……あんまりジロジロ見るな
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