瞬策
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ザイネは彼をシリルの中へと送り込んだ。
「なんでお母さんがヴァッサボーネを?」
「ティオスを倒すための策を授けるためにな」
その言葉でパッと笑顔になるシリル。両親からの必勝の策となればそれは大きな希望になる。
「それで!?どうやったらティオスを倒せるの!?」
「知らん」
「・・・は?」
目が点になる。その息子の姿を見ても平然としているヴァッサボーネ・・・それを見てシリルは苛立ちを爆発させる。
「なんだよ!!期待させておいてそれで終わりなのかよ!?じゃあ一体なんでここに来たんだよ!!」
我が子ながら少々呆れてしまった。果敢に挑んでいた姿はどこへやら、父の姿を見るや子供へと変貌してしまうその幼さに。
「・・・お前はどうなんだ?シリル」
「??」
「いつもの瞬策はもう尽き果てたのか?」
妖精の尻尾はこんなピンチもいつも切り抜けてきた。それは彼らならではの精神力はもちろん、その時々で輝く閃きがあったからだ。
「俺たちがやれることはもうない。ここからの道を作るのはお前たちなのだから」
「・・・」
シリルは顎に手を当て頭をフル回転させる。自分にできる瞬策・・・そんなものがあるのかどうか・・・
(まぁ、そんな簡単に出てくる訳はないだろうが・・・)
この間に何か策でも考えるかと思ったヴァッサボーネ。しかし・・・
「ある・・・勝てるかもしれない方法が!!」
「・・・ほう」
目をランランと輝かせて父を見上げる息子。予想外の頭の働きに驚愕させられたが、このあとに放たれる息子のとんでもない作戦に驚かされっぱなしだった。
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