瞬策
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「本当はもっと早くにみんなと会う予定だった。でも、この子たちの様子を見ていたら、もう少し接触を避けた方がいいと思ったの。本当はあなたたちを育てるために来たんだけどね」
「アンナ・・・先生?」
彼女の言葉は信じがたいものではあった。だが、ウェンディの表情は何かを思い出したようなものへと変化しており、全員がその言葉が真実であることを察した。
「私たちはアクノロギアを倒すためにこの時代へとやって来たの。400年前、あの当時ではとても対抗できる状況ではなかったから」
彼女たちがいた時代のエーテルナノではとても低くなってしまっており、ドラゴンたちは本来の力を発揮することができなくなっていた。
「私はあなたたちを探すのに多くの時間がかかってしまったわ。ただ、その代わりに私はあるものを見つけたの」
「あるもの?」
小さくうなずくアンナ。彼女はこれからの未来を見出だすための最大のキーワードを挙げた。
「時の狭間。アクノロギアを封じ・・・無に還せる唯一の希望」
ティオスがこの時代へと残り続けるために利用した時の狭間。アンナもそれを見つけていた。アクノロギアを倒せる唯一の手段・・・と彼女は話した。だが、結果的にこれがアクノロギアに使われることはないことをこの時彼女は予想することができなかった。
「この扉をくぐった時、この世界は崩れ去り、僕の・・・新しい世界が始まる」
ナツを倒したゼレフはかつての過ちをやり直すために次なる世界へと足を踏み入れようとしていた。
「僕は僕の記憶を引き継いだまま、僕をもう一度やり直す。もう二度と間違いはしない。この世界を救うんだ」
正しい時の流れへとすべてを戻すために強い決意を口にしたゼレフ。
「ありがとう、この世界」
メイビスとの出会いの記憶・・・たくさんの思い出を胸に秘めこの世界をあとにしようとしたゼレフ。だが・・・
「じっちゃんはいつも言ってたんだ・・・」
聞こえるはずのない声が彼の足を引き留める。
「その門を出るときに誓え、必ず帰ってくることを。
誓え、生きることを」
倒されたはずのナツ。だが、彼はこの場にいないルーシィの手によって命を救われた。何度も救われてきた命。彼はそれを受けて再び燃え上がっていた。
タッタッタッタッタッ
シリルを沈めたティオス。彼はどこに向かっているのか、ゆっくりとした足取りで進んでいた。
「ナツが蘇ったのか。シナリオ的にゼレフが殺られるのは時間の問題だな」
そう言うと彼はその場で立ち止まり額に指を当てる。
「もう始末するのは奴等だけになった。そのあ
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