瞬策
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いない。このまま彼が回復することはできないのかと誰もが諦めかけた・・・その時だった。
「師匠!!」
救世主はいつも、遅れてやってくる。
「ヒビキ!!レン!!イヴ!!」
「ジェニーもいるのか」
そこにやって来たのはクリスティーナに乗った青い天馬の面々。
「ヒビキ!!私の回復の香りを持ってきてくれ!!」
「わかりました!!先生!!」
すぐに戦艦の中へと戻っていくヒビキ。クリスティーナが地上に着くと、真っ先に彼が・・・
「待って」
出ていくよりも先に、一人の女性が降りてきた。
「アンナさん!!何を・・・」
「アンナ・・・さん?」
アンナと呼ばれた女性は謎の人物の登場で唖然としている魔導士たちの間を抜けていき、シリルを抱き抱える。
「染みるけど、我慢してね」
彼女はそう言うと何やらポケットから取り出し、少年に振り掛けていく。すると、ボロボロだった彼の体が次第に元通りになっていくではないか。
「なんだ?一体どうなっている?」
「なんだ?その薬は」
突然の謎の女性の登場に目を細めているリオンとラクサス。彼らの問いに、アンナと呼ばれた女性は少年を抱き上げながら答える。
「私の名前はアンナ・ハートフィリア。この子たちをこの時代へと連れてきたものよ」
「「「「「!?」」」」」
彼女の言葉の意味を理解することができない魔導士たち。
「これは不死の薬。400年前に私たちが作り上げた絶対無二の超回復薬よ」
「不死の薬?」
「どこかで聞いたことがあるような・・・」
かつてシリルが戦闘不能になった時、ホッパーから渡された薬。それをアンナと呼ばれるこの女性も持っていたのだ。いや、正確には彼女がもともと持っていたといった方が正しいのかもしれない。
「おい、見てみろよ」
「シリルの傷が・・・」
薬を飲まされたシリルの傷が少しずつ癒えていくのが見て取れる。
「これで大丈夫ね。でも、まだしばらくは寝かせておかないとね」
そう言って彼女は彼を背負おうとした。だが、それをラクサスが慌てて彼を引き剥がした。
「さっきの続きだ。この時代に連れてきたってのは、どういうことだ?」
彼女の正体もよくわかっていない青い天馬以外の面々は鋭い目付きでアンナを見据えている。
「物事には順序がある。先に説明しないといけないようね」
アンナはこれまでの経緯を話し始める。シリルたちはこの時代の子供たちではないこと。400年前、体内にドラゴンたちを宿してこの時代へとやって来たこと、アクノロギアを倒すためにエーテルナノが豊富なこの時代が選ばれたこと・・・
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