650部分:最終話 愛の死その一
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こうしてだ。
彼は城の前から去った。そうして馬に乗り項垂れた顔で帰り道を暫く進んでいるとだ。
その彼の前にだ。黒い服の男達が出て来た。そして彼に問うのだった。
「リヒャルト=ホルニヒさんですね」
「バイエルン王の傍におられた」
「はい、そうです」
その通りだと答えるホルニヒだった。そのうえでだ。
彼は黒い服の男達、誰もが帽子を深く被り顔を隠している。その彼等に対してだ。
警戒する顔でだ。尋ねたのだった。
「ですが貴方達は一体」
「はい、ドイツ帝国の者です」
「ベルリンから来ました」
まずはこう答える彼等だった。ホルニヒに対して帽子を取らず敬礼で応える。
「バイエルン王を御救いする為に来ました」
「そうした意味で貴方の味方です」
「ビスマルク卿からの御命令でしょうか」
ビスマルクが王に好意を持っていることはホルニヒもわかっていた。これまでの態度や王への評価でだ。だからこのことをすぐに察して問うたのである。
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