第三章
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「その様な者切り捨ててしまえ」
「はっ、それでは」
「その様に」
周りの者達も自分達の苦境はわかっていた、それで知事の言葉を渡りに舟として即座にだった。皇帝と周日清を囲んだ。
そのうえでならず者達と同じ様に二人に襲い掛かった、だが。
皇帝はこの時もだ、周日清と共に。
自分達に襲い掛かる者達を瞬く間に薙ぎ倒した、そうして最後に残った知事と商人に対してこう告げた。
「残ったのはお主達だけだ」
「くっ、何という強さだ」
「まるで水滸伝の江漢ではないか」
「ははは、朕はそこまで強いか」
皇帝は彼等の言葉に笑って返した。
「それはいいのう」
「だが我等もだ」
「このまま死ぬつもりはない」
「何とか倒して」
「そのうえで」
「ふむ。朕を倒すというのか」
皇帝はまだ逃げようとせず向かおうとする知事と商人に応えた。
「面白い。では来るがいい」
「言われずとも」
「倒して悪事を揉み消してやる」
こう言ってだった、二人はそれぞれ剣を出して皇帝に襲い掛かった。しかし皇帝はその二人もであった。
瞬く間に素手で倒してしまった、そのうえで周日清に言った。
「これでだ」
「この州の知事もですね」
「成敗した」
こう言うのだった。
「無事にな、では後はこの者達を縛ってだ」
「そしてそのうえで」
「明日朕がこの城に入った時にだ」
「裁きを下されますか」
「朕直々にな」
皇帝である彼がというのだ。
「そうするとしよう」
「わかりました、それでは」
「うむ、今からこの者達を縛るぞ」
「それでは」
周日清も頷いた、こうしてだった。
知事達も成敗された、そして別の場所でやりたい放題やっている兵達が若い娘に絡んでいるのをお忍びで街に出た時に見てだ。
周日清と二人でその兵達を倒した後で成敗してだ、兵の詰所に引き渡したところで自分の顔を見てあっと驚いた士官に笑って言った。
「ははは、それはな」
「よいですか」
「明日この者達を裁きにかけるな」
「はい、そのつもりですが」
「その裁き任せてくれるか」
自分にというのだ。
「そうしてくれるか」
「よいのですか」
「少し面白いことがしたくなった」
こう言うのだった。
「それでだ」
「今日捕まえた兵達の裁きは」
「うむ、任せてくれ」
「貴方様が言われることなら」
士官は恐悦至極というまでに畏まって応えた。
「是非」
「それではな」
「はい、明日は」
こうしてだった、兵達の裁きは皇帝が行うことになった。兵達は裁きの場で裁判官を前に白を切り通した。
「いえ、あっしは知りません」
「あっしもです」
「その娘のことは」
「街で好き放題していたとか」
「そんなことはしていません」
「あっし等は八旗の兵ですよ」
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