第四章
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「弓矢はあまり意味がありません」
「それで小刀か」
「それを使います」
「そうなのか」
「そういうことなので」
蓮花はまた案内をさせている賊に話した。
「嘘は教えない様に」
「わ、わかりました」
賊もこう応えた、そしてだった。
蓮花は賊に案内させて山を進んでいった、罠は賊の案内で全てかわしていき遂に敵の隠れ家である洞穴が見えてきたが。
そこでだ、蓮花は賊に言った。洞穴の入り口には夜の見張りとして賊の者が二人程並んで立っていた。その手にはそれぞれ粗末な槍がある。
「もういいです」
「いいのですか」
「はい、もうここにいるのです」
案内はいいというのだ。
「後は私達がします」
「そ、そうですか」
「貴方は後で役所に突き出しますが」
しかしと言うのだった。
「お役人にはよくお話しますので」
「命はですか」
「そうです、安心するのです」
「ならいいですが」
「どうしても私の言うことが信じられないならすぐにこの山を立ち去るのです」
こうまで言う蓮花だった。
「いいですね」
「そこまで言われるなら」
賊も頷いた、そしてだった。
賊はその場に残った、蓮花の言葉を信じることにしたのだ。ここで蓮花は李達に軍勢が来てそうして洞穴を囲んだと一斉に叫ばせた。
そして派手な音を鳴らさせた、そのうえでだった。
蓮花は自ら洞穴の前に出てだった、すぐに見張りの門番達を切り伏せて。
倒れようとする門番の一人から槍を奪った、そしてその槍でだった。
李達の声に慌てて洞穴から出ようとする賊達をその槍で次から次に叩いて突いて倒していった。その強さは見事なもので。
賊達は為す術もなく倒されていき洞穴から出られなくなった、ここで蓮花は自分の後ろに来た李達に言った。
「では次は」
「このまま中に入るのか」
「いえ、中は敵の家の中です」
洞穴のそれはというのだ。
「ですから迂闊に入ってはいけません」
「ではどうするのだ?」
「今ここは私が食い止めますので」
それでというのだ。
「旦那様達は煙の用意をして下さい」
「煙か」
「そうです、ここで火を焚き」
そうしてというのだ。
「煙を起こしてその煙を洞穴の中に入れるのです」
「そうすればいいのか」
「はい、そして燃える木を洞穴の中にも入れて」
「それでも攻めるのか」
「そうしましょう」
こう言ってだった、蓮花は李達に火を起こさせてその火と煙を洞穴の中に入れてそうしてであった。
賊達を攻めた、火と煙にたまりかねた賊達は必至に前に出ようとするがそこを蓮花の槍に倒されていき。
遂に一人も出なくなった、ここで蓮花は言った。
「さて、後は倒れている者達を縛ってです」
「そうしてか」
「若しまだ中に残っている者がいれば」
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