暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第45話 再会の二人、イッセーとイリナ!
[9/9]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
君がイリナさんの頬をそっと撫でて涙を指で拭った。するとイリナさんはその手を両手で包み込むように握りしめる。


「あったかい……私には分かるよ、この手はイッセー君のだ……私には分かるもん……ずっと昔に握っていた暖かい手……ようやく出会えたんだ……うぅ……うわぁぁぁぁぁぁぁんっ!!!」


 イリナさんはより強い力でイッセー君を抱きしめた。イッセー君もイリナさんの背中に手を回して強く抱きしめる。


「会いたかった!会いたかったよ、イッセー君!」
「ごめんな、イリナ」
「いいの!こうして会えただけで私は嬉しいの!だから今は抱きしめて!絶対に離れないように強く……!」


 イリナさんの言葉に頷いたイッセー君は、更に強い力でイリナさんを抱きしめた。


「……一体どういう事なんだ?兵藤一誠は神崎一誠だった?」
「詳しい事情は後で話しますけどその通りです。イッセー先輩も本当は話したかったんでしょうけどグルメ細胞の事や自分の事を知ればイリナさんにいらぬ危険が迫るんじゃないかって言えなくて……でもようやく二人は再会できたんです」


 困惑するゼノヴィアさんに、小猫ちゃんが説明をする。


「……そうか、イリナを悲しませた奴だから一発くらいは殴ってやろうと思っていた男が彼か。ふっ、あんな話を聞いてしまってはそれもできないな」
「ゼノヴィアさんは本当にイリナさんの事が大切なんですね」
「ああ、大切な親友だ……良かったな、イリナ」


 イッセー君とイリナさんを見て微笑むゼノヴィアさんはまるで長年にわたって叶えられなかった願い事をようやく叶えることが出来たような晴れ晴れとした表情で笑みを浮かべていた。
 あの二人をみれば、僕達も同じように心から良かったって思えるよ。


「……イッセー君、私ね、イッセー君にまた出会えたらこれだけはちゃんと言いたかったの……お帰りなさい、イッセー君」
「……ただいま、イリナ」


 僕達はイリナさんが泣き止むまで二人の事をそっと見守り続けた。



[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ