61部分:第四話 遠くから来たその十四
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「彼とだ。会う」
「会われますか」
「最初は」
「そしてそれからですね」
「彼を悩ませる俗世のことを解決する」
指名手配されていることと借金のことだった。
「そんなものは造作もないことだがな」
「陛下ならばですね」
「それは」
「王が持つものは悪しきことの為に使われるものではない」
彼は暴君ではなかった。むしろその対極にいる男だった。血も戦いも好まない。愛するのは芸術、それをひたすら愛しているのである。
「決してだ」
「決してですね」
「そしてワーグナー氏に対しては」
「正しきことだと」
「そう仰いますね」
「悪しきものだとは思っていない」
これはだ。王も確信していた。
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