605部分:第三十五話 葬送行進曲その四
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「それで聴かれるのですね」
「そうです。そうせずにはいられません」
そのだ。葬送行進曲を聴かずにはいられないというのだ。
そのことを話してだった。王は実際にその曲を聴く。その間ワインを傾けそのうえで無言で俯いていた。整った顔には憂いしかなかった。
王は政も見なくなり夜にしかいなくなった。
そしてだった。ミュンヘンにもだ。
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