第六章
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ロボットに何かが宿っているのが見えた、それはというと。
「碌でもないのが憑いてるだがや」
「何が憑いている」
「悪霊、それもマニトーだがや」
「マニトーか」
「しかもマニトーでも特別強い奴みたいだがや」
「そうか、マニトーならな」
このモンスターならばとだ、室生も頷いた。
「何かに憑いて動かすことも得意だからな」
「それでだぎゃな」
「勝手に動かせるな」
「そうだがや」
「しまった、そういえば」
ジュゼッペは二人のその言葉にはっとした顔になって言った。
「悪霊については」
「対策をしていなかったぎゃ」
「倉庫も金庫も」
「それだぎゃ、悪霊も強いとぎゃ」
「あの様にですね」
「ロボットを動かすぎゃ、だからぎゃ」
「ここはですね」
「ロボットを倒さずにぎゃ」
坂口は自分の獲物の蜻蛉切、天下無双のその槍を構えて言った。
「悪霊を倒すぎゃ」
「今からですか」
「相手が誰かわかればどうということはないぎゃ」
坂口にとってはだ、星の者である彼には。
「ではだぎゃ」
「これからだな」
「これで終わらせるだがや」
悪霊はロボットの頭上にいた、そこで邪悪な表情でいる。他の誰にも見えないが坂口にははっきりと見えていた。
その悪霊に向かって蜻蛉切を投げた、槍は穂先を前に一直線に飛んでだった。ロボットを動かし続けている悪霊を貫いた。
神具の槍に貫かれた悪霊は断末魔の顔になり消え去った、するとロボットは動かなくなり街の安全は戻った。そしてだった。
その後はジュゼッペがロボットを動かして倉庫に戻した。その後は彼は倉庫に今度は悪霊対策もしておくことを約束したうえで坂口達に深々と頭を下げて市民達に今回のことを謝罪した。市民達は悪霊を責めたが普段から彼の温和で誠実な人柄を知っておりまた謝罪が丁寧であったので笑って許した。
坂口達は騒動を大事になる前に防いだ英雄として街の間熱狂的な歓待を受けた、ロボットにも乗せてもらって操縦もして楽しんだ。そしてその後でだった。
祭りが終わった翌朝ジュゼッペと市民達に笑顔で見送られた、街を出た時に。
ジュゼッペの手にあるものが宿った、それは一冊の書だった。
「信長公記だがや」
「織田信長公の書だな」
「あの人について書かれた書だがや」
「それが君の新しい神具か」
「そうだがや、持っているとだがや」
その新しい神具をというのだ。
「政治力がかなり上がる感じがするだがや」
「それは何取りだな」
「そして試練を終えただがや」
悪霊がいることを見抜いてこれを倒して騒動を大事になる前に防いだ、まさにそれが試練であったのだ。
「強くなったのを実感しているだがや」
「そうか、それは何よりだな」
「全くだがや、そしてだぎゃ」
「これからだな」
「わ
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