第四十八話 合格してその十九
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「それはね」
「先輩がそう言われるなら」
私としてもでした。
「いいんですが」
「ええ、それでまた言うけれどその子をね」
「大事にですか」
「そうしてあげてね」
「わかりました」
阿波野君を見ながら答えました、そのことがどうしてもわからないですが先輩が言われることなので。
「そうさせてもらいます」
「じゃあ私これから行くから」
「また宜しくお願いします」
「ええ、大学でもまた一緒になるから」
先輩はとても優しい笑顔で私にこう挨拶してくれました。
「入学したらね」
「高校の時みたいに」
「お互いにね」
宜しくとお話してでした。
私達は別れました、私は阿波野君と二人だけに戻ってからこの子が先輩に言ったことを怒ろうと思いましたが。
先輩がいいと言われて大事にしてとも言われたので思いなおしてそのうえで阿波野君にこう言いました。
「じゃあ参拝しましょう」
「はい、それじゃあ」
「怒らないけれどもう絶対にね」
一緒に神殿の敷地内に入りつつお話しました。階段を一段一段登りながら。
「あんなこと言わないでね」
「あの先輩にですか」
「誰でもよ、先輩いいって言われてたけれど」
それでもです、どう見ても。
「物凄く悲しいお顔してたでしょ」
「けれどやっていいことと悪いことがあるじゃないですか」
「じゃあやって悪いことしたら?」
「徹底的にやられても文句言えないですよね」
これが阿波野君の主張でした。
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