第五章
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二人は一旦妖怪達と別れて宿に入った。そしてだった。
翌朝屋敷で妖怪達と合流してまずは彼等に姿を消してもらい村長の屋敷に向かった。村長は二人の訪問を受けるとこの時も横柄な態度だった。後ろには昨日はいなかった柄の悪い取り巻きの者達も一緒だった。
「おい、一体何だ」
「皆さんこの人達ですね」
織田は村長を前にして今は姿を消している妖怪達に尋ねた。
「そうですね」
「こいつ等だよ!」
妖怪達は一斉に言ってだった、そのうえで。
姿を現して村長達をそれぞれの指で指差して叫んだ。
「こいつ等がお爺ちゃんを殺したんだ!」
「財産を譲れと言って!」
「そうしてお爺ちゃんを庭の石で殴って殺したんだ!」
「ちゃんと見たぞ!」
「ば、馬鹿なことを言うな」
村長は顔を引きつらせて事実を否定した、否定したがそれは言葉だけで事実を認めない返事だった。
「何故わしがあいつを」
「そうですか、ではこれは何ですか?」
ここでだ、織田は右手に持ったあるものを尊重の前に差し出した。それは石だった。
「この石を調べればわかりますか」
「そ、その石は」
「貴方達がお爺さん、村長さんのお兄さんを殺した時に使った石ですね」
村長にこの事実を突きつけた。
「左様ですね」
「そ、それは」
「殺人は重罪です。これから警察を呼びますので大人しくして下さい」
「かくなるうえは」
織田達も妖怪達も始末して後は村人達に脅しをかけて事実を隠す、そうしようと思ってだった。村長は取り巻き達に命じた。
「皆殺しにしろ!」
「へい!」
「そうします!」
「そう来ると思っていました」
織田は村長と取り巻き達の動きを見てだった。
すぐに錬金術の眠霧の術を出してだった、村長達を眠らせて村長の力が及ばない紀伊警察本庁にまで移動の術を使って連行してだった。
逮捕させた、村長達は裁判の結果殺人やこれまでの様々な悪事から鋸引きを五回された後で魂を消された。村長の兄は葬儀が行われ葬られた。
妖怪達は二人を疑ったことを詫びたうえで山でお礼の宴を開いて彼等をもてなした。彼等の酒と山の幸は実に美味かった。
そうして一行は村を後にすると織田の手に経典が出た。その経典は。
「大蔵経とのことです」
「仏教の経典じゃな」
「はい、知力と政治力を上げてくれる」
「大事な神具じゃな」
「拙僧はそれとです」
その経典と、というのだ。
「試練を乗り越えたので」
「強くなったのう」
「そのことを実感しています」
「いいことぜよ、ではじゃな」
「これからですね」
「先に行くぜよ」
正岡は織田に彼の横から笑って話した。
「そうするぜよ」
「はい、それでは」
「そしてじゃ」
「世界を救う為に働いていきましょう」
「それがわし等の義務だか
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