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永遠の謎
580部分:第三十四話 夜と霧とその三
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その宮殿に入りだ。皇后はまずこう言った。皇后を照らしているのは黄金だった。それはまさにロココの絵画も照らしていた。
 その黄金に照らされる中でだ。皇后は言ったのである。
「広過ぎますね」
「広過ぎますか」
「そう言われるのですか」
「はい、ベルサイユの鏡の間ですね」
 何を元としているのかはすぐにわかることだった。鏡の間といえばだ。

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