第12話:激怒
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グレイモンをリロードする。
リロードされたグレイモンだけでなく、流石の冷徹な戦略家であるメイルバードラモンも怒りを覚え、ダークナイトモン達に向かおうとする。
「女を人質に取って相手を屈服させようなど、戦士の風上にも置けぬっ…!!」
「今ここで我が炎に焼かれ、我が牙に砕かれるか…!!?」
グレイモンとメイルバードラモンがダークナイトモンに突撃しようとするのを大輔が手で制した。
「キリハさん…止めて下さい…」
「彼女に俺に対しての人質の価値は低い!!お前が手を出せんのなら俺がこいつを…!!」
「止めて下さい!!!」
大輔はゴーグルを首にかけると勢い良くキリハに土下座して懇願する。
【!!】
「キリハさん、止めて下さい。お願いします…!!ヒカリちゃんは…ヒカリちゃんは…俺の大事な人なんですよ……っ!!」
「大輔…っ」
ゼンジロウが辛そうに大輔を見つめる。
大輔が少しだけ顔を上げると額を切ったのか、額から血が流れていた。
今までの勇ましい大輔の姿は何処にもなく、その痛々しい姿にアカリは無意識に涙を流す程であった。
「…あんた達、恥ずかしいと思わないの!?まだ小学5年生の大輔君にこんなことして!?」
「っ…」
アカリが非難するが、ネネはともかくダークナイトモンはどこ吹く風である。
「…止めろ、グレイモン、メイルバードラモン。本宮、お前も頭を上げろ」
「…すいません…」
止まってくれたキリハに礼を言うと大輔は額の血を拭って、立ち上がるとネネに向き直る。
「ネネさん、約束して下さい。俺がネネさんについて行けば、ヒカリちゃんを返してくれるんですよね…?」
「無論だとも!このダークナイトモン。騎士として一度交わした約束は…」
「うるせえ!俺はお前に聞いてるんじゃねえ…俺は今、ネネさんに聞いてるんだよ…!!!」
凄まじい形相でダークナイトモンを見上げ、睨み据える大輔。
「(っ!!この少年…まるで…地獄の鬼だ…!!)」
その凄まじい気迫はダークナイトモンを震え上がらせる。
「…約束するわ…言葉でこう言うことに意味はないのでしょうけど…命を懸けてもいい…」
「…………分かりました。約束…ですよ。」
「大輔っ!?その女の言うことを鵜呑みにするのか!!?」
「ドルルモン…」
「……」
止めようとするドルルモンを制したのはタイキとシャウトモンである。
「お前ら…」
「ドルルモン、ここは堪えてくれ。一番悔しいのは…一番腸(はらわた)が煮え繰り返っているのは…ヒカリを人質に取られた上に、あんな奴に無理やり従わされる大輔なんだ…」
握り締めたタイキの拳は怒りで震えていた。
「本
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