第12話:激怒
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たし…)」
チラリとD-3Xを見遣るが、例えキリハの言っていた通りだとしても、取り敢えず得た物は多かったので大輔は細工されたことは気にしないようにすることにした。
「全く、大した洞察力だ…いやはや、彼のようなジェネラルが敵に回るなど考えたくもない!なぁ、ネネ…。無礼は詫びよう。ま、確かに我々は善人の集まりではないよ。だが少なくとも理性的だ。なりふり構わずゾーンを侵略するバグラ軍とは違う…どうかね?私達が君達を戦力として利用するように君達も私達を利用すればいい。」
「お互いのことを疑い尽くすという信頼関係の築き方もあるわ。私はあなた達との腹の探り合い結構楽しんでいるのよ?」
「…そんな寂しい信頼関係なんて…俺は嫌だ。一緒に戦う相手を信じることさえ出来ない。いつ裏切られるかも分からないで、何時そうなるかで怖がらなきゃいけない関係なんて絶対に!そんな薄っぺらな信頼関係で…バグラ軍に勝てるなんて、俺は到底思えない!!」
「ふむ、交渉決裂か。残念だよ本宮大輔君…出来れば平和的なやり方で済ませたかったのだがね。まあ、かけておいた保険が無駄にならずに済んで良かったと思うとしよう。」
「え…!?」
「保険だと…?」
「ド…ドルルモン!!」
瓦礫を押しのけながら慌ててやってきたのはヒカリと共に風呂に入っていたはずのキュートモンであった。
「っ!キュートモン…!!今までどこにいたんだ!ヒカリと風呂に入ってたんじゃ…」
「た…大変キュ!ヒカリが…ヒカリが…!!」
「どうしたんだ!?ヒカリが…?」
「ああっ!!?」
「ヒカリちゃん!!?」
シャウトモンとアカリの声にドルルモンはすぐに向こうを見遣る。
「なっ…ヒカリちゃん!!」
ダークナイトモンの掌の上には拘束された意識を失っているヒカリが浮かんでいた。
「大輔君、君の大事な姫君だ。彼女を失いたくはないだろう?これを見てもまだ強情でいられるかな?」
「…人質なんて卑怯だぞ!!」
その言葉にタイキが叫ぶ。
ヒカリを拘束している魔法陣のような物は恐らく、いや確実に大輔が断ればヒカリの命を奪うものだろう。
「彼女を返すのと引き換えに…大輔君…あなたに私達の元に来て欲しいの。私達の目的のために、あなたが必要なのよ!安心して、彼女は眠っているだけ…あなたが従ってくれれば決して傷つけたりしないわ…!!」
「…っ!!」
大輔は人質に取られたヒカリを見つめると拳を握り締め、唇を噛み締める。
それにより爪が掌に食い込み、唇が切れ、手袋が血に染まり、口から血が流れる。
「…見下げ果てたぞっ!!」
ヒカリを人質に取り、無理やり大輔を従わせようというあまりにも非道極まりない行為にキリハは激怒し、
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