暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王BV〜摩天楼の四方山話〜
File1−裏デュエルコロシアム
ターン1 古生代不知火流、参る
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ック、抜刀乱舞カンブリア!」

 バージェストマ・アノマロカリス 攻2400→強盗(直接攻撃)
 強盗 LP4000→1600

「あ……ぐ……」
「なんだ、まだ意識あるのか?少しは見直してやるよ、カードを1枚セット。さ、かかってきな?投降ならまだ受付期間中だけどな」

 1発きつい一撃を入れて少し気分が晴れたのか、また当初の落ち着きを取り戻す糸巻。戦いの間にだいぶ短くなった煙草を未練がましく咥えつつ、またしても紫煙をゆっくりと吐き出した。

「……ああそうかい、ならまあせいぜい頑張りな。心の底から馬鹿だとは思うがね、少なくとも玉無しじゃないみたいだね」

 強盗はあくまでデュエルディスクを構え、戦闘続行の意志を示す。追い込まれながらも勝負を捨てないその姿勢に多少表情を柔らかくしつつも、敬意を示したうえで叩き潰さんと腕を組み待ち構える。
 だが当の強盗本人には、そんな彼女の変化に気づく余裕はない。迫りつつある逮捕の恐怖と敗北の足音に震える膝、そして先ほどの攻撃による物理ダメージが体の自由を奪っているからだ。

「お、俺のターン!魔法カード、ペンデュラム・ホルト!俺のエクストラデッキに3種類以上のペンデュラムカードが表側表示で存在するとき、カードを2枚ドローする!」
「ふーん、やるじゃないか」

 フィールドのカードを根こそぎ失った強盗が手にしたのは、発動後のあらゆるデッキからカードを手札に加える行為が制限される代わりに1枚から2ドローを行う強力なドローソース。共通P効果がデッキから特定カードをフィールドに直接セットするメタルフォーゼにはデメリットの影響も少なく、使い勝手のいいドローソースだろう。
 そこまで考えたところで、強盗がさらに2枚のカードを引いたところが目に入った。注意深く観察を続けていると、その表情がパッと明るくなる。

「来たぜ!来い、レスキューラビット!そしてそのまま効果発動だぁ!」

 レスキューラビット 攻300

 安全帽をかぶった1羽の兎。その姿がふっと消え、同じ顔をした2体のライダーが代わりに呼び出された。

「レスキューラビット……フィールドから自身を除外して、デッキのレベル4以下かつ同名通常モンスター2体をエンドフェイズまで特殊召喚する、か」
「ああそうさ。来な、メタルフォーゼ・スティエレンども!」

 メタルフォーゼ・スティエレン 守2100
 メタルフォーゼ・スティエレン 守2100

 そんな素振りこそ見せなかったものの、ここで1度糸巻は心中逡巡していた。レスキューラビットの召喚あるいは効果発動時、スティエレン2体の展開時……ここで、アノマロカリスの破壊効果を使うべきだろうか。アノマロカリスの起動効果は、トラップをエクシーズ素材としているときに限り相手ターンで
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