暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王BV〜摩天楼の四方山話〜
File1−裏デュエルコロシアム
ターン1 古生代不知火流、参る
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ンデットワールド」
「ははは……は……」

 無感情に放たれた死の宣告によって強盗の笑いが乾いたものに変わると同時に、周りの風景が一変する。どこからともなく湧き上がる血のように赤い沼地、腐りきっているにもかかわらずなぜかその形を維持する枯れ木、あたりに散らばった大量の骨の上には同じく自らの骨を一部むき出しにした骨ネズミや死体漁りの蟲の成れの果てが蠢いている。
 殺風景でありながら、この上なく動乱に満ちている。生あるものなど絶え果てて、死体が死体を喰らう土地。それこそが、アンデットワールド。糸巻の最も得意とする、ホームグラウンドともいえるフィールドだった。

「アンデットワールドがある限り、互いの場と墓地のモンスターはすべてアンデット族になる。つまりアタシのアノマロカリスも、お前の融合メタルフォーゼ2体も真紅眼の糧になる」

 メタルフォーゼ・カーディナル サイキック族→アンデット族
 真紅眼の不屍竜 攻2900→3200 守2400→2700

「攻撃力、3200……!」
「もう帰らせてもらうよ、アタシは。真紅眼の不屍竜でメタルフォーゼ・カーディナルに攻撃、獄炎弾」

 真紅の鬼火が、青い瘴気が、勢いを増し膨れ上がる。ゆっくりと開かれた口内から放たれた火炎弾の一撃を、カーディナルが出力を最大まで引き上げた機械の両腕で防ごうとする。
 死霊の青と錬金の赤熱、相反する2色の炎が正面からぶつかり合い互いをその熱量で焼き滅ぼさんと燃え盛り、その炎の勢いはほぼ互角……しかしカーディナルの気力だけで支えられる赤熱の炎と違い、死霊の炎はアンデットワールドに立ち込める瘴気を燃料として無尽蔵にその力を増していく。かたやその勢いを加速度的に減じていく赤、相対するは時を経れば経るほどに燃え上がる青。やがてそのバランスが完全に崩れた時、力尽きたカーディナルの巨体は不浄の炎に包まれる松明と化した。

 真紅眼の不屍竜 攻3200→メタルフォーゼ・カーディナル 攻3000(破壊)
 強盗 LP1600→1400

「ま、まだだ!まだ次のドローで!」
「もう遅いんだよ、全部な。効果発動……真紅眼の不屍竜がいる限りアンデット族モンスターの戦闘破壊はその仲間を、次の死霊を生み出す糧になる。まあここはなんでもいいが、アタシの墓地からアンデット族のアノマロカリスを蘇生する」

 バージェストマ・アノマロカリス 攻2400

「ひ、ひぃっ!」

 腰が抜けて動けないらしく、その場にへたり込んで顔いっぱいに恐怖を張り付けた強盗。その無様な姿を無感情に一瞥し、最後の攻撃指令を下した。

「アノマロカリスで攻撃、抜刀乱舞カンブリア」

 バージェストマ・アノマロカリス 攻2400→強盗(直接攻撃)
 強盗 LP1400→0

「う、うわ
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