暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦士ガンダム
2269話
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 ブリッジに入ると、そこではブライトが厳しい表情を浮かべていた。
 ……一瞬、シャアとの会話が漏れたのか? とも思ったが、ブライトの視線の先にあるのがこの辺り、サイド7周辺の宙域図であると知れば、その不安もすぐに晴れる。

「ブライト、俺を呼んだと聞いたが? アムロもいるぞ」

 その言葉に、ブライトの側にいた女がそっとブライトの軍服を引っ張る。
 それで俺に気が付いたのか、ブライトはこちらに視線を向けてくる。

「すまない。少し集中しすぎたらしい。それで、君達2人に来て貰ったのは……」
「これからどうするかを決め為、だろう?」

 ブライトの言葉を遮るようにして、そう告げる。
 一瞬不愉快そうな表情を浮かべたブライトだったが、それでも不満は口にせず、俺の言葉に頷いてみせる。

「そうだ。あの赤い彗星が狙っている以上、こちらとしてもなるべく早く次の行動に移す必要がある。今はサイド7から各種物資を運び込んでいるが、それが終われば出来るだけ早く行動を起こしたい。……幸い、これまでの戦いで向こうはMSの大半を失っている以上、ムサイ級のMS搭載数を考えると、戦力的な心配はいらない。……もっとも、それはあくまでもムサイ級が1隻だけであるという前提での話だが」
「だろうな。そもそも、月の周辺を除いて制宙権は殆どがジオン軍のものだ。補給をするのも、こことサイド3との距離を考えれば多少は苦労するかもしれないが、それでも不可能じゃない」
「……その通りだ」

 厳しい表情ながらも、ブライトは俺の言葉に頷く。
 希望的観測ではなく、きちんと現実を見ているというのは、この場合ありがたい。

「だとすれば、こっちのタイムリミットはシャアの補給が終わるまで、か。……それで、現在の選択肢としては、どうなってるんだ? まずはそっちを聞かせてくれ」
「一番良いと思われるのは、ルナツーに向かう事だ。ルナツーなら、サイド7とは違って最初から軍事基地として作られているので、ジオン軍もそう簡単に手を出すような真似は……」
「ちょっと待って下さい!」

 ブライトの言葉に、アムロがそう叫ぶ。
 その表情に浮かんでいるのは、強い不満。
 まぁ、今のブライトの言葉は、捉えようによってはサイド7がジオン軍に襲われたのを許容するようなものだったのだから、無理もない。
 怒っているアムロを落ち着かせるように、その肩を握り……

「っ!?」

 半ば反射的にだろう。アムロは俺の手を払いのけるように叩き落とす。
 え? という視線がブリッジのメンバーから向けられるが、俺はアムロがそのような真似をした理由が理解出来た。
 トラウマを克服したと言っても俺に触れられてのものだった以上、好んで俺に触れられたいとは思わないだろう。
 ……とはいえ、こうし
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