第三章
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「ここはですにゃ」
「このことからも考えていくべきだな」
「そう思いますにゃ」
「だよな、だったらな」
玲子はさらに言った。
「ここはな」
「そのことからですにゃ」
「考えていくか」
「それがいいですにゃ」
「絶対に蛸だけじゃねえな」
玲子はこうも言った。
「ここは」
「私もそう思いますにゃ」
「だったらちょっと細工するか」
「細工?」
「ああ、蛸は退治せずにな」
そうしてとだ、玲子は弥生に笑って話した。
「わかるよな」
「そういうことですにゃ」
弥生も納得した顔で頷いて応えた。
「ではですにゃ」
「それじゃあな」
「そのうえで、ですにゃ」
「ここは頭を使っていこうね、あたしは勉強や学問は苦手だけれどな」
自分で言う玲子だった。
「時々妙にな」
「知恵がですにゃ?」
「出たりするんだよ」
「というか玲子さん頭悪くないですにゃ」
弥生は玲子のそのことを指摘した。
「決してですにゃ」
「そうかい?」
「お勉強はS組だからですにゃ」
八条学園ではスポーツのクラスだ、つまり学業よりもスポーツが優先されている様なクラスであるのだ。
「してないだけですにゃ」
「昔から成績は悪いけれどな」
「知識の問題で頭の回転は別ですにゃ」
「ああ、知識かい」
「お勉強や学問はそちらですにゃ」
「頭の回転とは別だからかい」
「玲子さんは頭の回転はいいですにゃ」
弥生は玲子自身にこのことを指摘した。
「だからですにゃ」
「馬鹿とか思わなくていいか」
「そしてその作戦を」
「ああ、仕掛けような」
光るブローチを出しつつだ、玲子は弥生に話した。そしてだった。
二人で西瓜畑の中を歩いていきパトロールを続けた、深夜になり黄色い三日月が空をと夜の畑と海そして浮島達を照らす中で。
あの蛸が畑に向かっていた、二人はすぐに蛸に向かったが。
不意に何かが出て来た、それは丸く小さな手足がその丸い身体から出ている者達だった。
「カカーーーーーーーッ!!」
「何だこいつ等」
玲子は槍を手にその者達を見て声をあげた。
「西瓜かよ」
「西瓜に手足が付いてますにゃ」
弥生もその丸い者達を見て述べた。
「そうした連中ですにゃ」
「そうだね、手足は蔦が変わったものでね」
「あと目鼻とお口はですにゃ」
「くり抜いてるね」
見ればハロウィンのカボチャそっくりの顔が西瓜達にある。
「そのままだね」
「そうですにゃ」
「動く西瓜かい」
「西瓜や南瓜は採らないでおくと吸血鬼になるといいますにゃ」
弥生は術を放とうと身構えつつ述べた。
「それではと思いましたがにゃ」
「ああして顔をくり抜いてるとね」
「また違いますにゃ」
「そうだね」
「はい、それではですにゃ」
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