第26話 激戦開幕!喧嘩相手は未来からやってきた その2
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らもっと美味しい物食べて大きくならなきゃね」
「いや、一応俺ちゃんと飯食ってるんだよ。金欠になったら野鼠とか野草とか食べたりするんだけどさ」
もし、美智が普通の女子であれば、先の力の金欠時の食生活を聞けば忽ち力を不快な目で見た事だろう。
だが、今力の隣に居るのは普段から番の食生活を目の当たりにしてきた豪傑と名高い美智。
その程度の事で驚く事など美智では有り得ない事。
「へぇ、力君も野鼠や野草を食べるんだ。何だか番と気が合いそうだね」
「へ? 美智ちゃん、もしかして番って人も野鼠とか野草とか食べてるの?」
「うん。でもね、番の家だと野鼠でもご馳走なんだって。だから普段はパンの耳とキャベツの芯ばっかり食べてるんだよ」
(お、俺より悲惨な食生活してる人が居たんだ・・・ちょっぴり嬉しいような同情するべきなのか)
他にも積もる話はあるだろうが、何はともあれ折角過去の来たのだし、どうせだから過去の料理を味わってみよう。
そう、心持を切り替えつつ、美智のお墨付きとされる喫茶店の中へと入った。
「あぁっ!!」
「おぉっ!!」
入った途端、店内に居た不良達の視線が力と美智へと向けられる。
相当凄まじい目力だった。
力の居た時代ではまずお目に掛かれない程の目力が注がれる。
「う〜ん、流石過去の不良少年たち。目力がはんぱない」
「未来だとあれくらいの目力とか出せないの?」
「いやいや、ないない。未来はもっとマイルドな目力だから」
美智の問いをまっこから否定する力。すると、店内の不良達が続々と立ち上がり、二人に向かってきた。
「おうおう、真昼間から見せつけてくれるじゃねぇかよぉ」
「俺らに対する当てつけかぁ? おぅゴラァ!」
「てめぇみてぇなもやしが彼女連れとか生意気にも程があるぞボケがぁ!」
力は、余りの光景に驚きで一杯だった。
仮に此処が力の居た時代であれば、まず自分に喧嘩を売るなんて有り得ない。
それは、力に喧嘩を売る事が何を意味しているのか分かっているからだ。
だが、此処は過去の時代。流石の力の悪名も過去の時代では無名も同然の事だった。
何よりも、自分の事がもやしと言われた事に、力は改めて自分の腕を見入る。
「なぁ、俺ってそんなにやせ細って見える?」
「うん、とっても心配になっちゃう位に痩せて見えるよ」
「元の時代に戻ったらもうちっと肉を食べるようにしよっと」
「無視してんじゃねぇよこのもやしがぁぁっ!!」
明らかに目の前の不良など眼中にないとばかりに無視していた力に対し、不良の一人が拳を振り上げて来た。
けれどまぁ、力にしてみれば不良の渾身の一撃など蚊が刺した程度であろうし、何より動きが遅すぎて逆に当たるのが難しいと言った感想を感じ
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