558部分:第三十三話 星はあらたにその三
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れは誰だ」
「はい、ヨーゼフ=カインツといいます」
「カインツというのか」
王はその若い美男の俳優を観ながら呟く。今はカーテンコールだった。王だけに向けられているカーテンコールを観ながらの言葉である。
「そうか。わかった」
「それではですね」
「贈りものをしたい」
カインツを観ながらまた言うのだった。
「そうしたい」
「ではすぐにですね」
「そうだ。頼んだぞ」
「わかりました。それでは」
こう応えてだった。ホルニヒは王の傍から退くのだった。その舞台では。
王が注目したそのカインツがだ。こう周囲に漏らしていた。ロココの舞台衣装のままでだ。周囲にこう話していたのである。
「何度演じてもです」
「この舞台には慣れないか」
「そうなんだな」
「はい、何かぞっとします」
こう言うのだった。そうしてだ。
ロイヤルボックスの方を見てだ。今度は問うたのだった。
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