第6章:束の間の期間
第187話「抉られる心」
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「ねぇねぇ!お姉さん達って、ママとパパが言ってた魔法使い?」
「あ、うん。そうだけど……」
そこへ、好奇心が勝ったのか、子供の一人が話しかけてきた。
話しかけられたフェイトは戸惑いながらもその言葉に答える。
「ホント!?じゃあ、魔法見せて!」
「えっ……と……」
「簡単のなら、見せていいんじゃないかな?」
無闇に魔法を使う事は禁じられている。
そのためにフェイトは戸惑うが、アリシアが横からそういった。
「あまり派手なのは出来ないけど……」
「わぁ〜!」
フェイトはそう言って、魔力弾を三つ程出し、自在に操る。
その様子を、頼んだ子供と後から集まって来た子供が楽しそうに眺める。
「フェイト、最後は花火みたいに……」
「うん。……それっ」
最後に、三つの魔力弾は弾けるように霧散する。
その際に、まるで花火のように弾け、子供達を魅了した。
「すごーい!」
「……よかった……」
歓声を上げる子供達に、フェイトだけでなくなのは達も安堵した。
「(……そっか。子供なら純粋に楽しんでくれるから、だから私達を……)」
そこで、アリシアはどうして子供達の相手を自分達に任せたのか理解した。
「よし、アリサ、すずか!」
「え、あたし?」
「私も?」
「フェイトに……魔法に負けてられないよ!私達も色々見せよう!」
そう言って、アリシアも霊術で子供が喜ぶような事を見せるように張り切った。
「(子供の無邪気さに、きっと皆も助けられる。子供も楽しめるし、一石二鳥だね!)」
普通の遊び道具なども使い、アリシア達は子供達を楽しませた。
同時に、皆の傷ついた心も癒されていった。
既に、一部の者が向ける責めるような視線は受け付けなくなっていた。
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