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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica29-A大隊の罠〜Target〜
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が手っ取り早いんだ」

「お、男の方しか使わない物・・・!?」

信号待ちのために停車させたからこそ聞こえた、「まさか・・・え、えっちな物・・・?」という見当違いなトリシュの考えに俺は「そうだ」からかいのための嘘の返答をしてみた。こういうのはシャルにこそするべきだろうが、彼女にそんな返答をしたところで・・・

――えー? じゃあわたしの体を使えばいいじゃん♪――

くらいな反撃をしてくるだろうしな〜。羞恥心を発揮する場合と役立たずな場合があるから、シャルをからかうには相応の覚悟が必要だったりする。で、トリシュの反応は、俯いて肩を震わせている、というもの。

「えっと、あの、ルシルさんは、その、お、男の方ですから、そういう事をなさるのも・・・理解できます・・・。あぅぅ・・・」

ヘルメットで隠れて見えないが、おそらく顔は真っ赤だろうな〜。信号が青に変わったことで再発進。膝の上に置いている両手でもじもじしているトリシュへと念話で『う、そ、だ!』からかっていたことを伝えると、彼女がギギギと擬音が聞こえてきそうな感じで俺へと顔を向けてきた。バイザー越しに見える彼女の表情は(゜。゚)のような感じで、次第に顔を真っ赤にし始めて、とうとう・・・

『今のは酷いセクハラです! ビックリです、ルシルさんってそんな事を言うのですか!?』

キレた。しまった、走行中にする話題じゃなかった。ぷんすか怒るトリシュはちょっと可愛らしいが、怒声が頭の中に響いて運転に集中できない。以前にも似たような失敗をしたはずなのに、同じ轍を踏んでしまった。

『すまん! 度が過ぎたイタズラだった! 今日1日何でもするから許してくれ!』

『何でも? いま何でもと言いましたね?』

怒りから一転ニヤニヤと満足気に笑みを浮かべるトリシュに、『演技だったか・・・?』と俺は苦笑いを浮かべて聞いてみた。

『ふふ♪ さぁ、どっちでしょう?』

イタズラっぽく笑うトリシュには『お手上げだ。出来うる限りの事はしよう!』と俺は笑い声を上げた。今日は温かく、差ほど寒さを感じない中で「ふんふふ〜ん♪」トリシュのご機嫌な鼻歌をBGMに“マクティーラ”を走らせていたんだが・・・。

――トランスファーゲート――

「っ! 空間の・・・!」

「歪み!」

ブレーキをかけたが既に手遅れ。歪みに飲み込まれたことで視界が一瞬閉ざされる。一瞬の浮遊感の後、「何も見えない・・・?」空間に放り出された。俺は「ちょっと待ってくれ」停車させた“マクティーラ”のライトを付ける。そこはどうやら「地下・・・?」のようで、十数m間隔に支柱が並んでいる。

「埃っぽいな。廃棄された場所か・・・?」

「廃棄都市区画でしょうか・・・?」

そこはミッドの道路ではなくどこかの
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