機動戦士ガンダム
2266話
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の俺の言葉でブライトの中にあった緊張が幾らか緩んだのも間違いないだろうが。
『アムロ、聞こえているな? 敵は赤い彗星だ。お前では荷が重い。イザークと交代して、お前がホワイトベースの守りにつけ!』
『そんなことをいきなり言われても、すぐにはいそうですかなんて言えませんよ!』
ブライトとアムロのやり取りが聞こえてくる。
本当にこの2人の相性は悪いな。
まぁ、取りあえずこの戦いを切り抜ければ、後はどうにかなるだろうから、その辺はあまり心配しなくてもいいんだろうけど。
だが、アムロも赤い彗星の名前くらいは知っていたのか、やがてブライトの説得に応じこちらに戻ってくる。
もしこの場に俺がいなければ、恐らくアムロが決死の覚悟でシャアを迎え撃ったのだろうが、幸いにと言うべきか、現在ホワイトベースにはMSの操縦に慣れている俺がいる。
俺がどのような存在なのかを知っており、もしくはニュータイプ能力で察しているアムロにしてみれば、俺が自分の代わりに赤い彗星というトップエースと戦ってくれるのだから、それを拒む理由はなかったのだろう。
『……頼みます』
ガンダムとすれ違う寸前、アムロから通信でそんな風に言われる。
パイロットスーツのヘルメットを被っているが、その状況でもアムロが複雑な表情をしているのは分かった。
そんなアムロに頷きを返し……そして俺が前線に出るのと同時に、映像モニタに赤く塗られたS型のザクが姿を現す。
こうして俺は、ようやくセイラの兄たるシャアと遭遇するのだった。
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