機動戦士ガンダム
2265話
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いう疑問が、このガンキャノンにはある。何故、ガンキャノンには近接戦闘用のビームサーベルがないんだ?」
『それは、ガンキャノンが中距離での戦闘を目的とした機体だからだ』
「中距離だろう? それこそ、ガンタンクのように完全に後方からの援護射撃に専念するのなら、ビームサーベルの類はなくてもいいと思う。けど、中距離って事は、敵と近接戦闘をする可能性があるって事だ。その場合、ガンキャノンはどうやって戦えばいいんだ? まさか、素手で殴れとでも?」
……いやまぁ、ルナ・チタニウムで出来たガンダムの掌は、至近距離からザクマシンガンの弾丸を受けても、見て分かるような不具合を起こしてはいなかった。
となると、ガンダムよりも装甲の厚いガンキャノンであれば、殴ったり蹴ったりといった事をしても十分戦力になるのは間違いない。
だが……それでも、ガンダムが使っているようなビームサーベルがあるのなら、それを装備してもいい筈だ。
『それは……』
「ガンダムのパーツの中に、ビームサーベルの予備が何本かあっただろ。あれをガンキャノンで使えるようにするには、どれくらいかかる?」
『……すぐには無理だ』
だろうな。
元々ガンキャノンがビームサーベルを使うという事を想定されていない以上、プログラムの方から追加する必要がある。
ホワイトベースに乗っているメカニックがどれだけの能力を持っているのかは分からないが、少なくてもいつ次の戦闘が起きてもおかしくない今の状況でそのような真似をしろというのは、無理があった。
とはいえ、ガンダムを含めて連邦軍でMS開発をした際には当然のように大勢の専門家達が集まっていた筈であり……にも関わらず、ガンキャノンに近接用武装を持たせないというのは、正直どうかと思う。
一応頭部バルカンがあるが……これがザクを撃破出来る代物ではないのは、アムロが自分で証明したしな。
「取りあえず、今はいいから後で使えるようにはしてくれ。近接攻撃用の武器が格闘だけってのは、色々な意味で心許ない」
V作戦において、ザクのパイロットから意見を聞くような真似はしなかったのか?
連邦軍には降伏したり買収したりと、ザクのパイロットはそれなりに揃っていた筈だ。
……もしくは、開発陣に妙なプライドがあったのか。
そう思い、タカ派の連中なら普通にそんな風に思ってもおかしくないと理解してしまう。
とはいえ、V作戦を発動したのはレビルだという話だし、強硬派がそこまで出てくるとは思えないんだけどな。
『うむ』
俺の言葉に頷くのを見てから、再び取説に目を通し始める。
向こうも俺の邪魔にならないようにと考えたのだろう。
そうして、俺は改めてガンキャノンの性能を確認していく。
反応速度とか、そういうのはまだ確認してな
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