暁 〜小説投稿サイト〜
ツインズシーエム/Twins:CM 〜双子の物語〜
ツインレゾナンス
第14話 望まない再会
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現実の落差でそれなりの精神的ショックがあったらしい。

「エアードくん、自分でそういうほどかっこ悪くないと思うよー?」

「うん。エアードくんのこと好きな人だってちゃんといると思うよ」

「いえ、2人とも助けていただいただけでなく励ましてくださり、ありがとうございました。昼食がまだなので、そろそろ戻りますね」

 心の内を心配した2人の言葉で失っていた自信を少しだけ回復したのか、そこまで肩を落とすことはなく校内に戻っていくエアード。曲がり角で姿を消し、さらに階段を下りる音が聞こえてから、セレシアはフローラの方を向いた。

「そう言えば、フローラは前に告白されて断ったんだっけ」

「うん。表面では気にしてない風に言ってたけど、内面ではお前が言うなーって、きっと思ってるよね」

「かもね。まぁでも、容姿的にダメじゃないって分かっただけいいんじゃないかな? フローラだって、もしフォンバレンくんとは何の関係もない赤の他人だったとしたら、別にオーケーしてもよかったんでしょ?」

「うーん……多分?」

「いや多分って」

 フローラが返した曖昧な答えに、セレシアは少しの呆れと何故か安心感を得ながらそう言った。

 どうやら、そういうところはフローラはブレないらしい。一途とでも言い換えることの出来るそんなところは、近くで見ていて非常に誇らしく、微笑ましく、羨ましいところだ。

「さーて、お昼ご飯どうしようか? あーいうことが起こった後だとさすがにここで食べる気にはなれないよねー……」

「そうだね。教室戻って食べる?」

「うん。色々とお話しできないのは残念だけど、それはまた別の機会に、ってことで」

 肝心の昼ご飯に関しては、さすがに先ほどのハプニングがあった後では美味しいものも美味しく感じられないだろう、等々の理由で屋上で食べることを断念した2人。階段の近くに置いたままの昼食を再び持って、来た道を戻ることになるのであった。
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