第3話「ゴブリン村と牙狼族:後編」
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ーションのような動きだったが。
全ては計画通り。
幾つかのパターンを考えてはいたが
所詮ケモノ。人間様の敵ではない。
開口部に設置した『粘糸』にボスが捕らえられる。
牙狼族のボスの力であれば、『粘糸』を断ち切る事も可能であるかもしれない。
俺にその事を確かめる術はないが、それはもうどうでもいい。
『粘糸』の目的は、一瞬だけでもボスの動きを止める事なのだから。
こいつらは、柵を壊す段階にすら到らなかった。
開口部に『鋼糸』を仕掛けるのも考えたのだが、止めを刺せなかった場合等考慮して、今回は見送った。
俺は躊躇う事なく、刀でボスの首を刎ねた。
あっさりと、牙狼族のボスは死んだ。
それを見届けたリムルは大声で叫ぶ
「聞け、牙狼族よ! お前らのボスは死んだ!!! お前らに選択させてやる。服従か、死か!」
(さて、こいつらはどう応えるか?
ボスの弔いとばかりに、死ぬもの狂いで向かって来るのかな?)
と考えながら刀を鞘に納めいつでもいい様に
構える。
〜リムルsaid〜
牙狼達は動く気配がない。
ヤバイな…。
服従するくらいなら死を! 的なノリで一斉に向かって来るつもりだろうか?
そうなったら全面戦争だ。
数の上では負けているし、こちらも無傷では勝てないだろう。
せっかく今のところ負傷者がいないのに…負ける事はないだろうけど、出来れば争いたくない。
さっきまで争いの騒音が、嘘のような静けさだ。
牙狼達の視線が俺達に集中している。
俺達は、その視線の中をゆっくりと歩き出した。
これがどう判断されるか判らないが、こいつらにボスの死をより強く認識させる為に。
牙狼族のボスの死体の前に辿り着く。俺を妨害しようとする者はいない。
ボスの傍に控えていた個体が、一歩、後ずさった。
俺は、牙狼族のボスを『捕食』した。
この行為は、戦って勝ち得た正当な権利なのだから。
【解析が終了しました。
擬態:牙狼を獲得しました。
固有スキル『超嗅覚,思念伝達,威圧』を獲得しました 。】
俺の心に、〈大賢者〉の言葉が響く。
ふむ。
目の前で、自分達のボスを喰われる所を見せつけたのだが、それでも動きはない。
うーむ。
ここまでされると、ビビって逃げ出すか、恐怖で向かってくるかの二択だと思ったのだが・・・
あ! 服従か、死かって言ったっけ。
しまった。調子に乗って、無茶振りしてしまったのか。
仕方ない。逃げ道を用意してやろう。
そう思い、俺は牙狼に擬態した。
そして、
グルッ、ウォーーーーーーーーーーーン!!!
と大音声で咆哮『威圧』した。
「クククッ! 聞け。今回だけは見逃してやろう。我に従えぬと言
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