539部分:第三十一話 ノートゥングその二十
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」
「それを幸せと聞かずして何と言うのか」
こう言っていくのだった。
「ではな」
「これよりアルプスに」
「赴こう」
こう話してだった。王は実際にアルプスに経った。
鉄道の豪奢な、青と金の宮殿を思わせる車両の中でだ。王はホルニヒから聞いていた。
「そうか。宮廷では大騒ぎか」
「皇太子殿下をそのままにしていいのかと」
「そうだろうな」6
そのことはわかるとだ。王は述べた。
だがそれでもだとだ。王は同時に言った。
「しかしだ」
「今陛下はここにおられますね」
「もう決めた。私は私の為すことをする」
「陛下の。それは」
「城を築く。そうする」
こう言ってだった。ミュンヘンを振り返すことなくアルプスに向かってだった。
そのまま城の築城に取り掛かるのだった。王はその世界に入っていった。夢幻の中に。
第三十一話 完
2011・10・6
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